急ぎ仕事が終わり、ようやくホッと一息。
家にこもって仕事をしていたら、外はすっかり冬模様になっている。
きのう知り合いと話していた内容と、さっき見つけた記事の内容が酷似していたので、今日はそれを取り上げてみたい。
イギリスの経済誌「The Economist」に、人間の幸福度は年齢に相関するという記事が載った。
アメリカの調査によると、自分の幸福度を自己評価してもらったところ、46歳の時が人生で一番不幸だと感じるという結果が出たというのだ。
年齢を重ねるにつれ幸福感は薄れていき、40代半ばで底を打ち、その後緩やかに回復する。
これはアメリカだけではなく、世界的に共通する傾向らしい。
以下、記事を抜粋する。
ここで問題なのは、諸外国では46歳を境に幸福感が増していくのに、日本ではそのようなU字回復が見られないことです。こうした日本独特の傾向は、経済的豊かさと自殺率の関係においても見られます。一人あたりのGDPが高いほど自殺率が低下するのが世界的な傾向ですが、日本では一人あたりのGDPが高いにもかかわらず、自殺率も高くなっています。
諸外国でU字回復が見られるのは、40代半ばでさまざまな現実に直面した後、柔軟な思考によってその現実を受け入れられるようになるからではないでしょうか。つまり、自分の夢に現実が追いつかない20代、30代は幸福度が下がっていくものの、ある時点で目標に変化が生じ、現実と理想のギャップを埋めていくことができる。この価値観の転換点が40代半ばなのではないかと思うのです。
これに対して、日本では価値観の転換がうまくなされていないように感じます。日本で40代半ばといえばバブル世代ですが、いまだに右肩上がりの感覚や生活習慣を忘れられない人は多いようです。「自分はこのままでいいのだろうか」という漠然とした不安を感じながらも、何をどう変えればいいのかわからないから問題を先送り。これが、年齢とともに幸福度が下がり続ける理由なのではないでしょうか。
きのう、丁度そんな話をしてたところ。
46歳と言えば、火星期から木星期に移行する年だ。
講座でも話題になるが、火星期には中年の危機と呼ばれるトランスサタニアンの猛烈なアタックがある。
この時期、ちゃんと自分の火星を満足に使ったかどうかで、木星期への移行をスムーズに迎えられるかどうかが決まる。
火星の満足というのは、自己の目的の獲得、達成だ。
火星はエゴ丸出しな天体だけど、太陽期から続くエゴの発達が十分でないと、次の木星期で速やかに「社会への貢献」「環境に対する受容性」に移ることはできない。
何か過去に忘れ物をしたような、そんな欲求不満の状態が46歳以降に持ち越される。
これって、なんか虚しい。
実際、40代後半の「あの頃の夢をもう一度」的なバブル人は今、価値観の変化を迫られ、冗談抜きでどん底気分を味わっている。
特に、火エレメントの強調の人たちの往生際が悪い。
火は精神性の高いエレメントなので、人生をポジティブに生きる強さと運命を信じる力がある。
けれどその反面、挫折にはめっぽう弱い。
だから常に「私は大丈夫」と自己を正当化し、虚勢を張り、向上したいと意欲を燃やし、物事の暗い側面を否定したいと感じてしまう。
記事にもあったが、理想と現実のギャップを埋めなければならない時代なのに、それをやるのが一番苦手なエレメントなのだ。
そして火エレメントは「うまくいっている自分」に納得しなければならないから、どうしても孤立しやすい。
もともと火は、単独で輝くものだからね。
だから、今の時代を生きるのはとても不安だろうと思う。
でも、間違いなく「あの頃」は戻ってこない。
もう、時代はすっかり変わってしまったのだ。
木星期は、一人勝ちも一人逃げもできないのだから、しぶしぶでも標準を現実に合わせるしかない。
望みを下げるか、変えるか、とにかく焦ったりするのは良くないし、人を羨むのもダメだ。
寛容さと言われてもピンとこないかもしれないけど、ある種の開き直りを持って、仲間意識なり、信頼関係なりを育てていくしかない。
今の40代後半の人たちは、例の天王星・冥王星が合の世代だったりするから、特にやっかいなのかもしれないけど…
今、火星期を迎えている人たち(私も)は、心残りのないよう達成、獲得を目指していくこと。
この時ばかりは、ジタバタ必死に運命に抵抗してもいいかもよ。
イヤな奴になっても、魂をちょっと削っても、自分の手を汚しても勝ち取らないといけない時があるのかもしれない。
ジャック・バウワーみたいに手段を選ばずって感じで。
それには、太陽の目的意識「何を達成するの?」のエネルギーを使わないとね。
46歳が不幸だというなら仕方ない。
でも、その先にU字回復があるというなら、いろいろやってみるに越したことはないかもしれない。