心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

深い森

ここ数日、9時間連続講座とかをやって、少しへばっている。

けれど昨日、それを吹き飛ばすほどの収穫があった。

心理占星術を教えている私にとって本当にうれしいこと。

時々、心理占星術の学習を続けていくことが困難になる人がいる。

それは、前にブログに書いたと思う。

天体やハウスの強調を学んでいる時、実践で様々なチャートに触れている時、心がざわめき、それ以上聞きたくない、知りたくないという心境になることがあるのだ。

心に何か異物があるように感じる。

自分はどこかおかしいのかもしれないと焦る。

自分に欠陥があるのではないかと疑う。

自分のことが突然、見知らぬ他人のように思える。

そしてそれ以上、心の痛みと向き合うことができず、心理占星術から離れてしまう。

心理学書のレビューなどを見ていると、「自分の問題に気付かされたショックで胸が苦しい」「心当たりがありすぎて読んでいて息苦しくなった」といった言葉が並ぶ。

みんな、自分の人生にどこか違和感を感じて心理学の世界に足を踏み入れたのだと思うが、実はそこは、否応なく「現実」が広がる世界だったことを知り愕然とするのだ。

心の森に初めて踏み込んだ時、必ず一度は迷子になったような不安を感じることだろう。

激しく怒りを感じることもあれば、自分の身がどうしようもなく孤独で寄る辺なき存在に思えることもある。

引き返そうかどうしようか。

けれど、一度踏み込んだ森のその風景を忘れることは、もうできない。

私は若い頃、とても早い段階でその状態に至った。

まわりには支えてくれた人もいたけれど、大抵はやはり孤独だった。

そして気が遠くなるほど遠回りをして、今はこうして心理占星術を教えるまでになった。

だから時々思う。

もし、そういった心を理解してくれる人に出会えていたら、これほどややこしい人生を生きることはなかったのではないだろうかと。

もっと早い段階で深い森から逃れる方法を見つけることができていたら、私は人を、そして私自身のことを、これほど傷つけることはなかったのではないだろうかと。

だから私は、私がその時そばにいてほしかった人になりたいと思い、この仕事を選んだ。

深い森で迷った人に手を差し伸べ、明るい場所まで導いていける人。

生きる安心と勇気を与えられる人。

けれど、それにはまだまだ時間がかかるだろう。

心理占星術を避ける人の中には、「見たくないものは、そっとしておけばいいのではないか」と言う人も多い。

もちろん、わざわざ掘り起こすことはしなくてもいい。

人生がうまくいっているのなら、もちろん。

けれどもし、ただ問題を先延ばししているだけなのだとしたら、またはこれ以上先に進めないという不安を感じているのだとしたら、そろそろ本気で自分の人生と向き合う必要があるのではないだろうか。

残念ながら問題を放置しておくことは、自分だけでなく、大切な人を傷つけることにもなるのだ。

うれしかったことというのは、上記に書いた理由で心理占星術から離れた生徒さんが、もう一度きちんと勉強したいと言ってきてくれたことだ。

講座中、気をつけてはいたのだけれど、やはり途中で勉強を続けることができなくなってしまったのだ。

それでも、もう一度やる気になってくれた。

その勇気に、私は心から感動した。

私は講座を通じ、彼女に少しでもよい影響を与えられたらと思っている。

そういう講座を、そしてコンサルテーションをやっていけるようこれからも努めていきたい。

そう改めて思わせてもらった。

それが、ここ数日間で得た私の収穫だ。