心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

やっぱり難しい蠍座・冥王星・8ハウス

昔、M先生の雑記の中で、「レイキって口移しでモノを食べさせられているみたいで苦手」と書いてあったけど、私はその言葉を「蠍座冥王星・8ハウスの難しさだな」って思って読んだ。

なんでこんな話をしているのかと言えば、今日から始めた翻訳作業がそれに似た作用を私に及ぼしているからだ。

心理占星術研究所のプロジェクトの一環として、ある本をみんなで翻訳しようということになったのだけれど、早くもこんな余計なことを考えて、その手を止めている。

職業のプロファイルをしている時、なぜ通訳や翻訳の仕事が8ハウス強調で出るのかと、昔は不思議に思ったものだったが、実際やってみるとわかる。

パラパラと必要な情報だけ拾う、ただの読書とは大違い。

翻訳は、著者の思考と一体になる作業、相手の価値体系に染まって、それを丁寧に変容させていく作業なのだ。

だから、私のようにあれこれ自由に書き、自由に言葉を表現したい者にとっては、とても葛藤が大きい。

蠍座・火星を8ハウスに持つ翻訳が得意な友人は、「つべこべ言わずに、さっさと訳せばいいんだよ」っていうけど、そうもいかない。

口移しでモノを食べさせられるような、なんとも言えない異物感。

なぜ、この単語をチョイスしたのか。

どうして、こういう理論を思いついたのか。

少しでも疑問があると、そこから前に進まない。

自分で勝手に創作するわけにはいかないからね。

相手の価値体系に従順になり、こころの中で師弟関係のようなものを築いていかなければならない。

口答えもダメ。

自分のものさしでジャッジしてもダメ。

とにかく、相手のこころに沿わなくてはいけないのだ。

あー蠍座冥王星・8ハウスって、教えるのはめちゃくちゃ楽しいけど、実際やるのは難しい。

私の担当するパートは自分なりにこだわりがあるため、どうしても染まりきれない点が残る。

それでも一度は相手に準じることこそ、私(次のスクエア、11ハウス水瓶座)にとっても成長のエネルギーになる。

こうしてじたばたしているうちに、ようやく相手の価値に染まり始める。

そうなると、その作業はサクサク進んでいく。

相手の意図がわかり、こころがわかり、価値観が理解されていく。

早く、そうなるよう集中しよう。

いつかこの本、みなさんの手元に届けることができるかもしれない。

私は、そういうモチベーションで頑張ってみようと思う。

しかし、蠍座冥王星・8ハウスがセクシュアリティとはまさしく。

翻訳も研究も師弟関係もエロスの世界だね。

「あなたしか見えない」って感じ。

ということで、来るべき土星蠍座を前に、私はコツコツ著書とエロスの世界にどっぷり染まります。