集中講座に参加の皆さん。
お疲れさまでした!
毎度のことですが、天体の象徴は面白すぎて、つい時間を割きすぎてしまう。
今回の講座を通じて、たくさんのことを吸収してもらえていたらうれしいけれど…
今日のお話ししたことの一部に、正月に読んだ本からヒントにしたものがある。
それはイスラエル人作家による、イスラエルとパレスチナの紛争を風刺した小さい本。
誰でも陥る可能性がある「自分が一番正しい」という姿勢に潜む罠。
理想主義という危険性。
そこには、こんな文章があった。
狂信主義の真髄は、他人をなにがなんでも変えてやりたいという願望にあります。
隣の家の人をもっとよい人間にしてやりたい、自分の配偶者を変えたい、自分の子供を自分の思いどおりの人間にしたい、兄弟を正しい道に導いてやりたい。
要するに、ほかの人たちをそのままにしておきたくないわけです。
ということは、狂信者は飛びぬけて利己的でない人たちだと言えます。
すばらしき利他主義者。自分のことより他人のことにずっと関心がある場合が多い。
あなたの魂を救ってやりたい。
あなたをよりよい人間にしてやりたい。
罪から解放してやりたい。
あなたを誤りから、喫煙から、あなたの信仰から、あるいは信仰のなさから、救い出してやりたい。
ま、とにかく、狂信者が自分自身より他者のほうにはるかに興味があるのは、ほかでもない、狂信者にはほどんと、あるいはまったく自己というものがないからです。
それだけのことです。
私たちの仕事は、ここに書いてあることと似た危険性に踏み込みやすい性質を持っている。
宗教や善の意識、つまり木星や海王星はそういった理想主義の押し付けに陥りやすい。
この文章は、このように続く。
ですが、自己犠牲というのは、その恩恵を受ける人にとってはたいへんな罪意識を生み、結局はそれに操られ、支配されることになります。
今日の講座でも話題にしたが、海王星のエネルギーは非常に重い。
見えない抑圧、じっとりと侵食するような重さを持っている。
なので海王星のエネルギーを携えて一対一で向き合うと、相手を押しつぶしてしまう可能性もある。
イスラエルの作家は、こういったエネルギーを想像力と妥協で解放しようといっている。
まずは相手の立場を理解する想像力。
そして妥協。
妥協には痛みを伴う。
お互い、利益の損失を免れ得ないからだ。
自分の考えを手放すということは、自分の肉を切られる痛みがあるだろう。
信じる力の強ければ強いほど、その痛みは増す。
だから、そこに力争いが起こる。
この辺は、冥王星の領域かもしれないね。
今年は、冥王星、海王星、木星当たりが強いアスペクトを形成する。
領土争いを含めた「狂信者たち」による紛争が、これ以上起こらないといいけど。
明日もそんな話も含め、みっちり講義をやっていきます。
よろしくお願いします!