心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

卒業の時

学生時代はとにかく映画が好きで、毎日アホみたいに映画館に通っていた。

ルイス・ブニュエルなどシュールリアリズムのサイレント映画から、フィルム・ノワール、ヌーベルバーグと、映画狂たちが一度はハマる、気取っているといわれる映画も片っ端から観た。

その熱もいつの日かすっかり冷め、最近、映画はただの息抜きでしかなくなった。

それでも、繰り返し観たくなる映画というのが何本かある。

そのうちのひとつが、ガス・ヴァン・サントの「Good Will Hunting」だ。

スラム育ちの天才がカウンセリングを通して成長していく姿を描いた作品だが、シナリオもキャストも本当に素晴らしい。

主人公とその友達の友情を描いたシーンが、私は特に気に入っている。

真の友情のあり方を私に教えてくれるのだ。

おととい、何年かぶりにこの映画を観た。

人の人生にわずかながらでも携わっている者として、この映画を改めて観てみると、また違った感慨に耽ることができた。

そして、「卒業の時」の重要さも知った。

ここ数日、私の講座を卒業した生徒さんからのメールや、また「もうこの人は大丈夫」と思うクライアントとのセッションを通して、その「卒業の時」の喜びを味わうことができた。

そして、彼らのおかげで私もどれだけ成長しただろうかという感謝の気持ちも、同時に得ることができた。

生徒さんたちは皆、これからそれぞれに自分たちのやり方を構築しながら、そして模索しながら進んでいくことになるだろう。

講師をやる人、オリジナルのセラピーで人々をサポートする人、さらに新しい学びに進む人、いろいろな道を歩むことになる。

これから、月に何度か勉強会に参加してくれることになるかもしれないが、これからは、できれば私は生徒と先生という立場だけではなく、お互い切磋琢磨しあえるような対等な関係になっていけるとうれしいと思っている。

それくらいMさんもHさんもAさんも、そしてTさんも、それぞれに豊かな人生経験を持った方たちだから、今まで以上に私を大いに刺激してくれるはずだ(きっとこれを読んでくれているはずだと思うけど、私はそういう気持ちでいます)。

私は、皆さんが独り立ちし、活躍する日を楽しみにしているのだ。

そして今週末、来週と、新たに中級講座がスタートする。

期待の新人(Iさん、いつも楽しいメールをありがとう)も参加してくれるようで、私も腕が鳴る。

みなさん楽しく実践の勉強をしていきましょう!

そしてまた、コンサルテーションに対しても、そういった気持ちを持っている。

「占い師」は、いつ何時でも悩みを聞いてくれる人という立場になりやすいが、できれば、やはりカウンセリングと同じように「卒業の時」があるのが望ましい。

人生を自分の力で解決し、乗り越えていくことができる。

誰だって、そういう力をつけることができるに越したことはない。

その時を見送ることができるとしたら、私はこころからクライアントに対しても、そして自分自身に対しても誇りに思えることができるだろう。