心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

いわれのない罪悪感と時代意識―海王星のエネルギーとは何か?

株価急上昇らしいけど、まったく実感ないね。

経済は人のこころが作り出すと言うけれど、世の中の動きと私のこころがかけ離れているように感じる。

もともと持ってる海王星のエネルギーの強さも相まって、私のここ最近のチャートは海王星魚座=12ハウスがやけに活性化している。

これまでのステージに一端、幕を下ろす時期なのかもしれない。

麻里さんが提案してくれた、「ポイント・リクエスト講座 12ハウスの集い」。

それやりましょう。

「私は、自分が12ハウスに偏っていると知ってから、とっても救われた部分と、よりいっそう興味が深まった部分があります。12ハウスって何だろう。何の使命をかんじているだろう…と、常に考えています。実際に生きてる人の実感を語り合う的な勉強会みたいの、どうでしょう。もちろん、それを見学するもOK」

という提案。

今の私にも重要なテーマとなっているし、是非やりましょう。

日程とかは、後ほど発表します!

このように俗世にすっかり疎い私ではあるが、大島やフィリピンの自然災害など、人々の悲しみや喪失体験には少なからず反応してしまう。

反応といっても積極的な支援を行う訳ではなく、コンビニのレジ横の義援金ボックスを見る度、自分の無力をひたすらに感じてしまう、ただそれだけだ。

その喪失の大きさに、ただ、いわれのない罪悪感を感じてしまっている。

前回の勉強会で「家族の力学」の講義を行った際、お母さんの海王星の働きが夫や子供に派生していく様子を分析した。

病気を作りだすミュンヒハウゼン症候群、また病気を相手に見出す代理ミュンヒハウゼン症候群の話をしたのを覚えているだろうか。

関係性をコントロールするため、病気であるかわいそうな私、病気を看病せざるを得ないかわいそうな私を意識的であれ、無意識的であれ作り出す心の病のことだ。

心理学的には、いわれなき罪悪感を持つ理由として、子離れできない、または子供にジェラシーを感じる両親の影響が大きいと言われている。

親は自己存在を確立するため、家族から必要とされ、私がいないと夫/妻/子供は生きていけないと感じる必要がある。

一見、家族のことを心配しているように見えて、実は自分の存在不安を解消するために、相手の自尊心や自立心を奪おうとするのがこの行為だ。

その背後には、自分自身が抑圧された子供時代があり、自分から離れていくことを不安に感じ、相手の可能性を無意識にねたみ、つぶそうとする。

そういったこころの働きに飲み込まれた家族は、人生がうまくいきそうになると、途端、幸せを手放してしまう傾向にある。

そして、自分の未来を犠牲にするのだ。

お金を稼ぐこと、出世すること、結婚すること、夢をかなえること、そういった本当に欲しいものを寸でのところで諦めてしまう場合、この抑圧が働いている場合がある。

私は幸せになるべき人間ではない、ということだ。

占星術的には、一見、無欲に見えるこの行為は、海王星のネガティブな働きによるものだと考えられる。

防衛機制の講義にお話しする、「愛他的譲渡」も負の海王星エネルギーであるだろう。

こころの働きとして、水エレメントである海王星は、人のこころ―――想い、理想、悲しみ、不安、心配――の働きとは無縁ではいられない。

相手の心的エネルギーに飲み込まれ、自己を見失う。

けれど、海王星の罪悪感はそれだけではないはずだ。

個人を超えた集合意識のテーマ、キリストによる「人は罪深い存在である」といった十字架の贖罪、そういった人類の、時代の意識を背負っているはずである。

海王星は大きなエネルギーであるから、一個人に向けられると個人の存在を飲み込み、食いつくしてしまうほど、そのエネルギーは重たく暗い。

けれど、それが多くの人々に向けられれば、他者理解の深い知識となり、人々の夢や期待に応える力となる。

2月のアネモネの会でオイリュトミーというシュタイナーの舞踏のワークを行う予定だが、その舞踏の第一人者の笠井叡氏が自身のHPでこんな言葉をコメントしていた。

以前から感じていたことですが、人類はある一線を超えてしまったと。生と死の境目、仮象の世界と実相の世界の境目、夢と現実の境目、男と女の境目を。

豊玉姫は、渚でお産をする姿を火遠理命に見られてしまった時、海と陸の境を塞ぎ、竜宮へ帰った。あの境目を古事記では、「海坂」という。そして、何千年の時空を超えて、再びこの「海坂」が開いた。それはあの、海と陸の境を消滅させた2年前の大津波によってである。この境域が消滅したことによって、カラダのすべてが変わった、ということを感じる。境域が消滅したということは、生きたまま、このカラダは死者たちとともに、神々とともに、宇宙のすべてのものとともに、大自然の根元のすべてのものとともに今、生きているということ…

こういったことを理解できる知性は、海王星のたまものであるだろう。

私たちは、同時代を生き、背負っているのだ。

今こそ、私たちはお互いの理解を深め、手を取り、共生へと迎うことができると信じたい。

無力であることの罪悪感を感じず、それがひとつの宇宙意思であると祈り、弔い、そしてまた、畏怖の念を持って、自然とともに生きる。

借りものである肉体と、太古の意識を含んだ魂とともに、この時代を生きていく。

それが魚座海王星の時代を生きるということなのだろう。

ポイント・リクエスト講座、楽しみですね。