心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

占星術による問題解決とは――ホロスコープのバランスを整える

先週末から今週にかけて、心が動くこと、考えさせられることがたくさんあった。

ちょうど太陽が蠍座から射手座に移る時、心の最終調整を迫られているようだった。

うれしいこともあった。

Nさんが前よりもずっと元気な姿になって、講座に参加してくれたこと。

そしてミッドポイントが好きです、とコメントしてくれたこと。

そんな時は、やはり心が温かくなる。

また、生まれたばかりの時、松村先生に「この子生きてますか?」と講座中に心配され、3歳まで寝がえりをうてないほどに虚弱な姪っ子が7歳になり、月曜日、明治神宮でのお宮参りで、外国人観光客たちに「おしんおしん!」と騒がれ、よそゆきの笑顔でひたすらモデル役を務め、元気に七五三を祝うことができたこと。

そして、それを家族みんなで共に喜びあうことができたこと。

いくつもの山を乗り越えて来た家族だったゆえ、感慨深いものがあった。

また、Kさんから家族をテーマにしたメールをもらい、それがとても素直で美しい内容で、おかげで生き続けることの意味を理解することができたりもした。

大阪行きの新幹線の中で麻里さんといろいろな話をしたことも、心が動く出来事となった。

アートセラピーの先生が言っていたという、「セラピストは24時間セラピストでなければならない」という言葉が心に残っている。

そして最も考えさせられた出来事は、大阪カイロンの講座中、「では実際、どのように解決してあげたらいいのか、そこを見つけるのが一番難しい」という問いかけだった。

それについて、ここ数日考えつづけている。

なぜなら私は、「問題解決につながる占星術」を目指し、思考錯誤を続け、そこを教えることを目標としているからだ。

私が占星術を学ぶ側だった頃、占星術の「言いっ放しの分析」と「後付け理論」が一番の不満だった。

「ある占い師さんに、あなたは牡牛座だから、好きなことを仕事にすればいい」と言われたけど、それがプレッシャーになってしまって…」というクライアントの言葉。

サインのイメージをそのまま伝えるやり方。

そんなの本読めば書いてあるよ!ってやつね。

太陽は、努力して獲得する自己像、未来を創っていくエネルギーなのだから、そう簡単に手に入るものではない。

女性だったら、特にそうだ。

それを当たり前にできることのように伝えられてもね。

「星読み」的な占星術は弊害があるよね。

「あなたは、9ハウスが強調されているから、海外とかお勉強とかが向いている」と、ハウスの配置をそのまま伝えるのも、クライアントにとってはしんどいはずだ。

入室天体は、生まれてからずっとそこにある。

そこにあるものがうまく働かなくなっているのに、そこをさらに強調するってね…

だからって、チャートも見ないで「35歳になったら、子供の一人でも作らないと」なんて、親戚のおばちゃんみたいなアドバイスもあり得ない。

だったら、ホロスコープ見ることないじゃん!っていうことだ。

ではホロスコープから離れて、心理カウンセリングやコーチングのテクニックに頼ればいいのかとなると、それもなんだか虚しい。

せっかくチャートがあるのに?

占星術って、では性格判断やトランジットの時期から象徴と出来事を読むだけのことなのか?

あとは、カウンセリング法や○○セラピーと組み合わせて使っていかないとダメなのか?

それでは、あまりにもったいないよね。

ということで、私自身の試行錯誤の道のりが始まった。

今までも講座中、たくさんの例を用いて、どのように問題解決に導いたかというのを実践的に証明する努力はしている。

しかし今のところ、各々のホロスコープに合わせて、それぞれの解決方法を見つけるというやり方しか説明できていない。

nico先生が説明してくれればわかるんだけど、自分でやると見つけられない」ということを講座中、よく言われる。

個人もホロスコープも、そして相談内容も千差万別なのだから、それはいたしかたない。

その中でも、私が実践で一番重要視しているのが、ホロスコープのバランスを整えるというやり方だ。

例えば、半球の偏りを骨盤のゆがみのように、または噛み合わせの問題に見立ててバランスをとる。

または、木星タイプ(ポジティブシンキング)と土星タイプ(ネガティブシンキング)、どちらの特徴が過剰になっているのかを見極め、そのバランスを整える(私が見た限りでは、木星=ポジティブタイプの人のほうが、鬱になる傾向が強い)。

簡単なところでは、そんな感じか。

しかし、それはテクニックにしか過ぎないということも忘れてはいけない。

何よりも重要なのは、講座中、問題提起してくれたAさんが自ら答えを見つけてくれたあの言葉――人を見るのには、もっと辛抱強く、愛を持って接する必要があるのですね。途中で投げ出したらダメですね――という言葉にあるのではないか?

「人助け」を仕事にするということは、アートセラピーの先生の言葉「24時間セラピストでいる姿勢」が重要なのではないか?

そいった想いと覚悟が、良き問題解決への導きになるのかもしれない。

私の昔の愛読書M・スコット・ペック著「愛と心理療法」の中に、「問題解決と時間」という章がある。

多くの時間を掛けたものは、しっかり結果として返ってくるものだと彼は言う。

私はその言葉に導かれて、自分が目指すものにはたくさんの時間と心を注ぐことを課題にしてきた。

これからもホロスコープの中から問題解決の糸口を見つける作業をやっていきたいと思っている。

まだロジックとしては中途半端な点があるが、講座に参加してくれている方々と一緒に、その辺を考えていけたら、私としてはうれしい限りだ。