心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

地球と月の関係

名月や故郷遠き影法師(夏目漱石

学びのプロセスにおいて、質問を生む力を育てることはとても重要となる。

まず質問には、ある明確が意図や目的が必要だ。

時々、生徒さんから「何を質問していいのかすらわからない」と言われるが、受け身の姿勢で学んでいても、おそらく質問は生まれないだろう。

自分なりに試行錯誤しながら、ある目的に向かう途中で質問が生まれてくる。

nicoさんは、こう言っていたけど、自分でやってみたら、なんだかよくわからない。

じゃあ、それはどういうことか聞いてみよう。

日々、いろいろな人から質問をもらうが、私は質問されるのがとても好きだ。

まず、生徒さんがどこまで理解しているのか、質問によってそれが理解できる。

または質問により、知識の再考の機会をもらえることがある。

昨日の質問がそうだ。

心理占星術では、地球は、そもそも、どうとらえているのでしょうか。

どんな理解なのでしょうか。

地球意識みたいのを考えてみたいのですが、どうも過剰にスピリチュアルに走ったようなものしか、みつからなくて。

あまり聞かれることのない質問なので、せっかくだから皆と質問をシェアしたいと思う。

ジオセントリックチャートを使用している時点で、地球とは「私」そのものということになるが、きちんと説明しようと思うと、やはり生命の樹における「マルクト」の考え方が一番しっくりくるだろう。

セフィロトでは、マルクト=地球が隣接しているのは、イエソド=月しかないので、イエソド=月を理解する以外に、マルクト=地球=私を理解する方法がないということがわかる。

つまり、鏡がないとまったく自分を見ることができないように、月を通して、地球=私を理解するということになる。

ブラヴァツキー夫人の提唱した観念「対立する二極に分化しなければ、いかなる顕在もありえない」ということだ。

実際、月は地球から分離した、地球のかけらと考えられる。

そうなると、心と物の両方の性質をもつ特殊な実体の天球であり「夢が造られるような材料」「生命の乗り物」というカバラの解釈によるイエソドーマルクトの解釈がふさわしい。

医療占星術では、月は肉体そのもの。

肉体を通して、実体としての自己を認識できる。

ボイドの記事にも書いたが、月のみが太陽系活動から解き放たれている。

純粋な「私的感覚」を知るためには、鏡としての「月」を観察することにより、地球=私を実感することができるということになる。

夏目漱石の俳句しかり。

ゲーテ

それからずっと後のこと、満月の光が

心のやみに明るくさしこめば、

来し方のこと行く末のことしみじみと

心うれしくつぎつぎにしのばれた。

真夜中に

と読んだ詩しかり。

質問ありがとうございます!

久しぶりに生命の樹について考えをめぐらすことができました。

またの質問お待ちしております!