心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

ちょこっと天体の速度の話 木星とか火星とか

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ウクライナ情勢は気になるところだが、おそらく、多くの人が3月1日の新月図の影響を考えたことだろう。

新月サビアンやら、木星天王星のタイトなアスペクトやら、逆行直前の火星やらと見どころ満載のチャートだったが、今回は天体の速度について考えてみたい。

天体の速度がチャート診断に影響するということは、古典を学んでいる人なら聞いたことがあるだろう。

ウィリアム・リリーによる昼間の天体の平均速度は次の通りとなっている。

土星 2分1秒

木星 4分59秒

火星 31分7秒

太陽 59分8秒

金星 59分8秒

水星 59分8秒

月  13度10分36秒

古典の診断では、天体の運行が順行で通常通りに動いていればポイントは高く、天体の運行が逆行、またはスローモーションであればポイントは低いとなる。

天体は順行から逆行に、または逆行から順行に動きをシフトする際、その速度を大きく落とす(ように見える)。

その天体の動きが鈍くなり、適切な状態としての働きではなくなると考えられている。

木星は、2月中旬ごろから順行へと向きを変えるべく、そのスピードをぐっと落とした。

そして3月1日にはさらにスピードを緩め、今日3月4日から9日までステーション(留)の状態に入った。

木星は精神性のカギとなる信念のエネルギーだが、その働きが偏れば、固定観念、硬直し偏った思想、考えの押し付け、報酬への欲求などといった影響も出てくるだろう。

そこに蟹座の領土や民族というテーマが加わり、木星の働きを混乱させることもあるかもしれない。

個人的テーマとしては、木星の象徴をポジティブに向上していく力と考えられるが、その働きが弱まると、エネルギーが空回りし、意欲が減退し、落ち込みやすくなると考えられる。

そこに蟹座の要素が加われば、過去のことに心を囚われ、楽天的に物事を考えることが難しくなるかもしれない。

まるで渦巻に飲み込まれるような気分になり、自分にとって何が正しくて何が間違っているのか正しく判断するのもやっとだったりする。

新月図では、そこに火星のステイションも加わり、火エレメントの混乱が生まれたということだ。

もちろん、天体の速度はひとつのチャート診断の目安となるだけだが、腰が重い、気が乗らないといった影響があったとしたら、そんなことも考慮に入れてみるのはいいかもね。

けれど、春分の日を前に、木星は通常通りの速度に戻り、このまま一気に獅子座へと向かっていく。

10日くらいから、新しい季節に向かう準備をしてもいいかもね。

ただし、ステーションはステーションで意味がある。

それこそ、3月1日に行われた基礎講座1回目では、やたら木星の話に力が入ってしまったけれど、社会的共通認識に縛られ、常識や倫理観に縛られ、私の心や認知をおざなりにすることは、月や水星の働きを鈍らせるものだということを学んだ。

羅生門アプローチの話題にもあったが、心も認知も100人いれば100通り。

ステーションの時期に外部の声をシャットアウトし、内なる私と対話し「私の声」を聞くことで、問題をクリアにすることができるかもしれない。

私も今朝、とても良い心の対話をしたところだ。

過去を水に流して、前に進もうって、今日の朝決めた。

これからは、蟹座・木星を未来に向けて利用していく。

皆さんのステーションの話、いつか聞かせてくださいね。

ちなみに、速度を確認するには天文歴が使えるよ。

2014年天文歴