心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

双子座の月の夜に、双子座の月を持つ人から物語を聞かせてもらう

アネモネプロジェクトもそろそろ佳境。

4人で進めているプロジェクトですが、本当に不思議なくらい、それぞれの能力が調和し、良い作品が出来上がりつつある。

早く皆さんにお披露目したくてうずうず。

ぜひ、完成をお待ちください。

ミーティング終了後、双子座の月を持つふたりから、ライフストーリーを聞かせてもらう機会を得た。

途中で泣きそうになるほど、とても深い話をしてもらうことができた。

個人の持つ物語は、どうして、いつも「私に近い」と感じるのだろうか。

それが、月の持つ力なのかもしれない。

昨日の月の話「月は読むものではなく、聴くもの、理解するもの」の続きになるが、私がここ半年くらい集中して学んでいる「個人史を語る」セラピーでは、誰かに向かって自分を語ることにより、私は何者かを定義づけ、それにより現実を組織化し、混沌とした世界に一貫性を与えるという効果が期待できるというものだが、月を理解するためには、間違いなく「語り」が必要となってくる。

語られないままだと、個人はいつまでたっても自分の世界を構成できず、よって私的感覚がぼやけたままになってしまうのだ。

これは、私がいつも講座中話をしている「月と水星はワンセット」の内容に通じるのだが、つまり、「自己は語られなければ不確かな存在になってしまう」ということである。

これがアドラーの所属感覚、「人は生きるためには所属しなければならない」にも通じる。

語りのセラピーの本を引用する。

わたしのもっともわたしらしい部分を語ろうとするとき、それは、自分が生まれてからいままでどのように生きてきたのかという「自己物語」の形式を取らざるおえなくなるはずである。自分は今まで、何に苦しみ、何に歓んできたのか。何に傷つき、何に感動してきたのか。誰と出会い、誰と別れてきたのか。何を手に入れ、何を失ってきたのか。そうした自分にとってのかけがえのない経験を綴ったひとつの物語、それこそが、ほかならなぬわたしらしさを構成するもっとも重要な要素となるはずである。

同じ話の繰り返しになるが、物語は語られなければ更新されない。

「現在」が変わるたびに、物語は書き換えられなければならない。

過去の記憶を記憶としてとどめるのではなく、言葉によって明確にすること。

そうすることによって、こころはひとつの器に入り、安心を得ることができるのだ。

だから、蟹座は活動=現在の視点を持っているということである。

この辺の話は、来週の日曜日に行うカイロン大阪での「プロのためのハウス読み」でやろうと思っています。

お楽しみに!

今日、物語をきかせてくれた彼女は、実は、とても長い付き合いで、でも今日の語りで、彼女の現在はしっかり書き換えられたのではないかと思う。

とても自然体な様子を見て、月の器が広がったのを感じた。

話を聞かせてくれてありがとうございます。

だから、つまり、月は水星によって語られる必要があるということだ。