心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

誰にでも「くまちゃん」がある

石塚さんから新たにティル本が10冊届きました。

ちゃんとお伝えしてなかったので、「Amazonで買っちゃった!」という方、ごめんなさいね。

まだうちにティル本あります。

よかったら声掛けてください。

午前中の勉強会では、アドラー心理学「早期回想」を行った。

皆さんがワークをやっている間、私はしばし退席するのだが、その間、皆さんが楽しげに自分の回想を語っているのがもれ聞こえてくる。

帰りに、Sさんが「セッションは、あのように気軽にやってもいいのですね」と言ったのが印象的だった。

心理占星術は、ともするとシリアスになりがちだけれど、そして時にはシリアスにならざるを得ないこともあるけれど、「私の人生も捨てたものでもないのだ」と思ってもらえるような着地点ならいいですね。

だから、あまりアゲアゲにすると、あとで反動が来るので、「今はこんなもんだ」というアイデンティティが揺らがない程度のところで、うまく納めておく必要がる。

だから、特別な呪文や突拍子もない名セリフなんて必要ない。

その人を構成しているいつも通りの言葉の中から、ヒントをもらえればいい。

たとえば、今日の勉強会で話題になった「くまちゃん」の話。

または、「受験に成功した」とか。

繰り返された言葉、大切に扱っているように感じる言葉にこそ、「今」を強く生きるヒントがある。

それを、その言葉で構成されている世界を一緒に大切にできれば、きっとよい場を作ることができるはずだ。

いつも見つかるとも限らないけれど、相手の話を真剣に聞こうとする努力目標になる。

月曜日のレクティファイの講座でもそうだったが、その人らしさを示すキーワードとなる言葉や言葉を取り巻くムードというものがある。

その人らしさというのは、長所にも短所にも通じる点なので、アドラーの言う「ライフスタイル=信念体系」に直結している。

それが見つけられれば、セラピーの3分の1はうまくいく。

ナラティブセラピーの講義でもお話しした、セラピーの入り口として、相手の生きる世界を理解する姿勢というのが重要になる、相手の生きる世界を構成している言葉に注目し、その物語に敬意を示すことから出発し、その世界に立ち会い、その世界を確かに見届ける姿勢が重要になるという話。

あとは、根気とプロ意識と。

繰り返される言葉は、信念体系としてそれに見合うライフスタイルを作っていくわけで、だから「ことだま」のように、状況を引き寄せてしまうものなのだ。

だから、言葉を変え、物語を変え、信念を変化させる。

「ああ、なるほど、私はもうそのような物語を手放してもいいのですね。人に振り回され、思うようにうまくいかなかった物語を手放して、自分の選択で生きていける物語を手に入れてもいいのですね。」ということになる。

時間はかかるかもしれないけど、いつか必ず。

今日は、Aさんから新しい物語が誕生する様子を見させてもらうことができた。

新しい物語というのは、ある意味ホロスコープを超える力を持っている。

太陽が何サインであろうが、月が何ハウスにあろうが関係ない。

人を感動させる力を持つ。

こちらが、占星術の象徴にとらわれていると、見過ごしてしまうほどの力。

なので、人から話を聞くときは、ホロスコープ解釈から少し離れ、その人そのものを聴くことも大切だ。

今日の勉強会では、私もたくさん学ばせてもらった。

皆さん、来月もよろしくお願いします。