心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

蠍座の季節  欠乏こそが、人々に新たな富を探し求めさせる

秋の夜空に輝く牡牛座の満月、皆さんは、どのように過ごしましたか?

乙女座

私は、もっぱら2016年のカレンダー製作に集中。

ショパンの練習曲「エオリアンハープ」を繰り返し聞きながら(オイリュトミーで踊ってからというもの、この曲を様々なシーンで思い出す。ミツバチが花から花へと移り飛ぶような、軽やかさがとても好き)、麻理さんの切り取った12サインの影絵の世界を、圧倒されながらも何とか形にしていく。

誰かの大切な世界観を扱うことの喜びと不安。

それを強く感じた満月の夜だった。

ちなみに、私のお気に入りはこの乙女座。

素敵でしょう。

乙女座の謙虚で繊細でひたむきな様子が表現されていて素敵。

皆さん、仕上がり、どうぞ楽しみにしていてください。

今日の勉強会の始まりでは、天秤座から蠍座の太陽の移行をどう感じたか、陰エネルギーの太陽をどう生きるか、そんな話をしてみた。

人々との交流や関係性によって刺激された出来事を、悩んだり、確かめたり、実感したり、切り捨てたりと内側で処理していく。

水のエレメントは、月を中心とした「主観的世界」をテーマに生きている。

自分の月を守るため、または、自分の火星の欲求を獲得ため、水は常に主観的にエネルギーを利用する。

それがエネルギーのベクトルとなる。

「主観的世界」はワガママで身勝手なわけだから、他者との関係性に不安や憤りを感じやすいのは当然だ。

意識的な風エレメントの補完がなければ、水エレメントはいつだって、他者とのやり取りに悩みを持つ。

逆に風エレメントは、外界の出来事、他者の欲求に振り回されるばかりで、自分を中心に据えることが難しい。

だから、水エレメントの主観で補完しないと、いつまでたっても自分を知ることができない。

蠍座は、活動サイン・風エレメントである天秤座の活発な外的交流で体験した刺激を内的に処理する。

当然、喜びの体験も大きいが、痛みも多々経験することになる。

他者との交流の中で、自分の価値に気づくこともあれば、他者の価値に圧倒されることもある。

価値観の違いが生む化学反応が至上体験になることもあれば、絶望や拒絶につながることもある。

相手あってのことなので、反応を予測することができない。

だから、蠍座体験は命がけなのだ。

さて。

そんな蠍座の季節をどう過ごそうか。

水エレメントの季節の目標は、基本的に主観を取り戻すことにある。

特に蠍座は、自分の「足りない」に気づくことが大切だ。

前述の「21世紀の歴史」の著者ジャック・アタリの言葉に、

欠乏こそが、人々に新たな富を探し求めさせる。

不足とは、野心を生み出すための天の恵みである。

というのがある。

蠍座の”I desire”とは、欠乏感による原動力である。

蠍座の季節は、人々との交流を通して感じた自分の足りないものに気づき、自己の主観的世界が欲するものに対し素直で忠実になることが大切となる。

そうすれば、射手座の季節には、道に迷うことなく、進むべき道が見えてくるはずだ。