心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

アイザックとケセラセラと牡牛座期と

皆さん、お元気ですか?

お休みは満喫しましたか?

私はというと、イスラエルから来た友人のお客さん――80歳のドクターであり国際弁護士であるおじいちゃんとそのSP?と一緒に楽しい時を過ごしたりしていた。

おじいちゃん=アイザックは、国際的に有名な事件をいくつも解決し、また戦後のユダヤ人の補償問題にも携わっていた敏腕弁護士で、私の最も愛すべき外国人の知り合いのひとりで、本当のおじいちゃんのように一緒にいるだけで幸せな気分にしてくる存在だ。

イスラエル人は、とにかくジョークが大好き。

会話の8割がジョークと言っても過言ではないくらい、朝から晩までジョークを言っては笑っている。

昔、何ででそんなにジョークばかり言うのか聞いてみたところ、「戦争をやっている国だ。ジョークを言ってなきゃやっていられない」という答えが返ってきた。

笑いは、生きる力なのだそうだ。

生きるか死ぬか。

そんな有事の中にあっても、人生をどう楽しむか。

それが彼らの最大の関心事なのだ。

天気が良ければ太陽を浴び、ギターがあれば弾き、女がいれば恋をする。

よく笑い、よく語り、よく食べる。

彼らは、いつでも”今”を生きている。

初夏の心地よい陽気に誘われて、東京の街を散歩した。

子供時代、まったく勉強ができずバカにされた話からドイツのロースクール時代の葛藤、買い物の仕方から契約書の読み方まで、人生を生きるコツを聞かせてもらいながら太陽の下を歩く。

彼らは、何にでも興味を示す。

消火栓がピカピカに磨かれていることに驚き、国立競技場前で直立して先生の話を聞く中学生たちに驚き(イスラエルは完全なヨコ社会なのだ!)、エスカレーターの右側通行に驚く。

日本の規律正しくオーガナイズされたシステムが心から不思議だったようだ。

日本は平和で穏やかな国だ。

システムが滞りなく運行するくらい幸せな国なのだ。

だからこそ逆に、「生きている」という実感が得られにくく、ルールや常識にとらわれるだけの余裕もあり、人のちょっとしたミスをつついたりする。

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新宿御苑ラクウショウの森は、今、花盛りを迎えている。

牡牛座の時期は、知覚を心地よく刺激するものにあふれている。

風はさわやかに流れ、陽光はきらめき、花は咲き誇る。

楽しい会話とともに食事の時間が終わると、おじいちゃん=アイザックは、おもむろにレストランの椅子を道に出し、日光浴をしながら居眠りを始めた。

陰サインの牡牛座期は、外に向かって表現するよりも自分の内側を心地よくする作業が向いている。

この時期に、しっかり滋養しておかないと、夏の季節を乗り切れない。

だから、心にも身体にも養分となるものを与える。

よく眠り、よく食べ、陽を浴び、夏に備える。

歌い、踊り、文化を日常的に楽しむ。

金星は、特別なものではない。

日常のあたりまえを、”今”を快適に生きるホルモンの働きを助ける。

日本滞在最後の夜、おじいちゃん=アイザックのリクエストでドリス・デイケセラセラをデュエットした。

The future's not ours to see,

Que sera, sera

未来のことはわからない。

だから、まあ成り行きに任せよう。

イスラエル人が歌うと妙に感慨深い。

踊ったり、歌ったり、食べたり、飲んだり。

深夜の六本木、外に出たら夜風がとても心地よかった。