心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

希望の語り直しのナラティブセラピーと、手=水星の話と

実践読み講座に参加してくれた方々、無事、帰宅されたかしら。

岡山に住む親戚の無事は確認できたけれど、ニュースを見るたびに膨れ上がる被害に圧倒されてしまう。

東京でも早朝にかけて豪雨もあり、落ち着かない気持ちが続く。

何人のもの方から「体調を崩している方が多いので先生もご自愛ください」というメッセージをいただいた。

「気持ちが沈んでいる」そんなメールもいくつか届いています。

「水のグラトラの影響ですよね」

「水エレメントというのは…」

そんなコメントももらった。

そうなのかもしれないし、そうでないかもしれない。

なんだかね、よくわからないね。

ただ、わかっているのは、

その嘆きや諦めの想いとともに、穏やかな日々が戻ることを祈るしかない。

手に負えないような出来事を前にしたときのその受動性は、確かに水エレメントであると言えるのかもしれない。

時代の痛みは、個人の痛みである。

無力を感じる風景、記事を前にすると、いつも河合隼雄氏のこの言葉が頭に浮かぶ。

どこかで、誰かと、私の水脈がつながっている。

だから、ともすると、こころが深みに沈んでいく。

けれど、海王星木星は、天に向けて、多少でも希望を語ることもできるかもしれない。

ナラティブセラピーのアプローチの中に、以下の質問をし、希望を語りなおすというのがある。

私のセッションの中で、木星海王星=12ハウスを整えるときに使うアプローチだ。

・これまでのあらゆる経験にも関わらず、あなたはどのようにして自分なりの仕方で希望を持ち続けていられたのでしょう?

・このような困難なときを通じて、どうやって希望との関係を維持することができたのか、何か考えがありますか?

・あなたのことを知っているすべての人たちの中で、あなたがこれまでの仕方で希望を持ち続けてきたと知って、もっとも驚かない人は誰でしょう?

・あなたにはそれができるだろうと彼らに予測させた、どんなことを彼らが目撃していたのだと思いますか?

・希望の正当性を証明することになった経験を思い出すことができますか?

多くの人は、困難な時期を自分なりの乗り越えてきた経験を持っている。

時間がかかる人もいるかもしれない。

遠まわりしすぎて道に迷ってばかりかもしれない。

けれど、多くの人たちが、あの暗く、苦しい幼少期を、または愚かで、情けない思春期を、そして無力に打ちひしがれた中年期を何とか乗り越えていく。

それは、なぜなのだろう。

そこに、自分なりの”希望”があったのではないだろうか。

昨日の実践読み講座でも、自己存在を支えている”希望”や”夢”について語ってもらい、明るい未来の光を受け取らせてもらうことができました。

語れる声があり、聞き届けてくれる人がいる。

これは、本当に幸せなことですね。

または、昨日の講座では、海王星木星のトランジットの影響を受け止める話の中で、

自分の持てる技術=水星(水星は、木星海王星の補完関係にある)を環境の中で利用するという提案をした。

目の前の出来事に圧倒されたときは、ただ黙々と手=水星を動かす。

自分のできることを淡々と行う。

大きなことをもくろんだり、期待したりするのではなく、ただ黙々と仕事をこなす。

これが水エレメントに処理する現実的な方法であり、土星を支配星に持つ風、地エレメントの得意分野である。

「何もできない私」に不安を感じないように。

できることから少しずつ。

穏やかな時が少しでも早く訪れますように。