心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

今こそ、正当な水星力=肺=恐れを持ち、正しく情報を扱う

今日の産経新聞に載っていた寺田寅彦の言葉。

 

ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしい…

 

新型コロナウィルスについて聞かれることが多くなってきたので所感を少しだけ。

 

私の生徒さんにはおなじみですが、2019年の春分図から2020年の冬至図の流れは、4つのチャートの水星の状態がどれも不安定で、だから「今年一年は水星力をつけよう!」という話をくどくどしてきたわけですが、特に四季図の着地・冬至図の水星的状態のあまりの不安定さに、「これからの未来、大人の再学習が必要になるのはもちろんそうなのだろうけど、なんでこんなに水星がこんなに問題になるんだろうねー」とリーディングに頭を悩ましていたら、なるほど、私の実力では、こういった”水星的現象”を読み解くことはできなかったなあ。

 

あ、つまり、水星は身体の部位でいうと肺(双子座)と腸(乙女座)。

というこで、肺がテーマになったということです。

 

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射手座・水星はデトリメント(-5点)で海王星とスクエア。

まさに、寺田寅彦の言う「ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが…」という状態。

私のホラリー&コンサルテーション講座で出てくる射手座・水星の例題「希望的観測で現実を直視する力がない」というやつですね。

それが行き過ぎれば、魚座的不安感、過剰反応にあおられ、結局、事実無根の情報が出回ることになる。

 

それに加えて3ハウスのコンディションもかなり不安定な状態。

3ハウスのルーラーは蠍座・月でフォール(-4点)。

蠍座の月の弱点として、「わからない」「知らない」といったものに対し、極度な異物感と不安感を覚えてしまうこと。

魚座海王星とともに、ネガティブなドラマを捏造しやすくなっている。

 

ということで、つまり、私たちは今、正当な水星力を持つことが大事な時期であるということになる。

で、私の講座でちょいちょいお話しする水星=恐れについて。

この前の職業占星術イベントでも、水星の話をするときにお話ししたかな。

 

東洋医学の五行の考え方では、肺は恐れの感情と結びついている。

つまり、”知らない”という無知の感情は、恐れと直結しているということになる。

 

自分のテリトリーに”知らない”ものがやってきたとき、私たちは強い恐怖を覚える。

そこで私たちは、コミュニケーションをとるなり、リサーチするなりして、その恐怖をぬぐう努力をする。

”知らない”が”知る”に変わったとき、私たちは環境に適応し、生きる力を手にすることになる。

 

今は、コロナウィルスに対し、全貌がまったくわかっていないので、多くの人たちが”恐れ”を感じているわけです。

そうすると、恐れから身を守ろうと身体が閉じるから、肺は委縮し、筋肉運動が衰え、より恐怖を感じ、世間から心を閉ざし、引きこもり、正しい情報を扱えなくなり、さらに恐怖が増していくという悪循環をたどることになる。

 

水星に不安がある人は、基本的に引きこもりがちになり、そして呼吸も浅く、パニックになりやすい。

かといって、大丈夫ー大丈夫ーとたかをくくるのは、あまりに文明的でない。

 

だから、今は「正当にこわがること」をやり、正しく情報を扱い、むやみに世界を閉じず、呼吸を深く、安定させ、不安を吐き出す。

 

というのが、私の考えです。