心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

荒魂 まどろまず 大き月 満ちて 照りぬ

きのうは満月だったが、スーパームーンということもあり、たくさんの人が空を眺めたかもしれない。

満月図もインパクトがあり、それぞれが自分の月に触れる体験があっただろう。

 

大阪実践読み講座の課題を送ってくれたNさんから、こんなメールをもらった。

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学校休校で子どもがずっと家にいるので、なかなかまとまって集中できる時間がとれず大変なのですが、家族が寝静まった深夜にチャートと向き合ってレポートを書いていると、頭は煮えそうになっているけれど、心はとても癒される感覚で、なんだか不思議でした。

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占星術では、よく月について「私を大切にする」「私を取り戻そう」というようなことが言われるが、太陽が「意識」だとしたら、月は「意識下」または「忘我」、つまり自分を手放し、自分から解放されることでもあるかもしれない。

 

そう考えると、Nさんのメールにあるように、またはバートランド・ラッセルが言っているように「自己没頭(自己憐憫、妄想)をやめ、外に目を向けること」でもっと自分を自由にすることができる。

環境のせいにして「できない」と嘆くのではなく、自分にできる範囲で外のものに心を注ぐことができれば、もっと自分を大切にすることができると言えるのではないか。

 

満月チャートとともに、そのようなことを考えてみた。

 

週末講座、続々とレポートが届いています。

このような時期に学んだこと、殺伐とした日常から離れ、自分の興味に深く触れるような体験をしたものは、決して自分から離れることはない、陰=身につくは、このようにして可能になるのかもしれません。

 

しかし、昨日の月、少しもロマンチックなものに見えなかったのは私だけかしら。

むしろ、北原白秋の「狼」という詩を思い出したりして。

 

荒魂(あらみたま)

まどろまず

大き月

満ちて、照りぬ

 

(中略)

 

直向(ただむか)ふ

月にのみ

耳は裂け

地に喚(おら)べば

 

雪かとも

身は白し

大口(おおぐち)の

真神(まがみ)、狼(おおかみ)

 

世界中の魂が狼のように荒ぶり、月に向かって吠えている。

それはまるで真神の導きのようではないか?

 

おぐちのかみ=おおかみ(つまり、おおかみとは、「大神」と語源を同じくする。)

真神=狼とは、「まことの神」「正しい神」のこと

白い狼が表れ道案内をして、無事、日本武尊軍を導いたという神話、また人間の性質を見分ける力を持ち、善人を守護、悪人を罰するという言い伝えが残っている(18番目のタロットカード「月」も、狼が月に向かって吠えている)。

 

狼は、私たちをどこに導こうとしているのだろうか。

どんな狼の叫びが聞こえるのだろうか。

自分から離れ、ただ月にのみ向かったとき、神の導きのように進むべき道が見え、聞くべき声が聞こるのかもしれない。

 

明日は、名古屋の方たちと初のオンラインによる実践読み講座。

仲良しチーム、みんなそろっての開講、うれしいですねー

明日、元気でお会いしましょう!!!

 

nico