心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

火星・土星・天王星① 進むべき方向は?では足りないものは何か?

その前に。

明日は10:00から子育て研究会、そして夜20:00からは赤ペン12サイン占い原稿を担当してくれている皆さんと12サイン占い&占い原稿についてのあれこれを語り合ってみたいと思います。

 

ベテランライターのみねんこさん、うかこさんから、毎月のトランジットチャートのどこに注目して書いているの?長く続けていく秘訣って何?などを聞いてみたり、12サイン別の書き分けってどうしているの?を皆さんでシェアしてみたり、また今の占い原稿事情についての情報を交換してみたり、疑問に思っていたことをあれこれ解消していただけたらと思っています。

参加者のみなさん、どうぞよろしくお願いします!

 

で、火星・土星天王星の話。

 

7月1日の今日、獅子座・火星と水瓶座土星が12度20分の度数でオポジションを形成した後、7月4日に火星は、牡牛座・天王星とのスクエアへ向け移動していく。

最近の鑑定では、いわゆるTスクエアのアスペクトの話をすることが多かった。

特に、火星ー土星の「あなたは、実際、どのような現実に向かっていかなければならないと思っているのか」という話。

 

心理占星術家のリズ・グリーンは著書「サターン」の中で、土星は個人の中の未解決な問題、シャドウを表すというようなことを書いていた。

それが苦手意識として語られるか、それとも憧れとして語られるかでは体験の仕方が違ってくると。

できれば、憧れとしてその対象に向かっていくことが望ましい、そのようなことを言っていた。

 

火星・土星の体験とは、今まさに解決すべき問題が立ちはだかっているように感じ、それを自己責任として引き受けるのか、苦手意識を残したまま立ち去るのかを問われ、立ち往生している状態であると読むことができるだろう。

国も企業も個人も、これを乗り切らなかったら後がないような、そのようなプレッシャーを感じることになるかもしれない。

 

そういった”現実”に直面したときに、リズ・グリーンが言うように試練や義務ではなく、「本当は自分はこうありたかったのだ」という欲求の方向として土星を認識することができれば、つまり土星=MCを目指したい自分の理想の姿として理解することができれば、「何をすべきか」がおのずと見えてくるかもしれない。

 

日本が目指す方向、

企業が進みたい未来、

個人が生きたい人生、

 

そういったものをイメージできたとき、火星ー土星が具体的に歩むべき道を指し示してくれることになるかもしれない。

そして、その後、天王星が道を切り開くためのアイデアを与えてくれる、または与えてくれるだろう人々の声を拾うことができるかもしれない。

 

しかし、牡牛座・天王星、獅子座・火星、水瓶座土星のTスクエアに欠落しているテーマがあることを忘れてはいけない。

モダリティは4つをもって完成することを考えた場合、不動サインのもう一つのサイン、水エレメント・蠍座が書けてしまっていることがわかるだろう。

 

日本のコロナ対策やオリンピック開催の流れもそう。

中国共産党創立100年式典で習近平が「台湾問題を解決し、祖国の完全統一を実現することは党の歴史的任務だ」と演説したり、香港の中国返還24周年の記念式典でアップルデイリーを休刊に追い込んだ一連の言論弾圧を正当化したりするのもそう。

 

ここには、圧倒的に集団の意=民意に対する理解、歩み寄りの姿勢がまったく見られない。

むしろ、「ないは多いに等しい」ではないが、水エレメント・蠍座のネガティブな表現、力による支配が強く示されている。

 

今年、10年間にわたるオリンピック委員会の理事を退任した柔道家山口香さんがこのようなことを言っている。

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国民一人一人が「自分たちも関われた」と実感できる大会が理想。膨大な国民の税金を注ぐのだから、多くの人々が能動的に関われたという喜びや満足感を得られる五輪にしたかった。ところが今回は、コロナ禍で逆に、関わりたくても「関われない」五輪となってしまった。面倒でも手間がかかっても、互いが歩み寄る努力をすべき。このプロセスを無視すれば五輪の目指す理念と逆行してしまう。

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この不動サインによるTスクエアのアスペクトの目標はつまりこうなる。

 

まずは、今、課題となっている問題に向き合うこと、そのうえで自分が進んでいくべき道(=憧れ)を認識すること。

その後、未来へと歩みを進めていくことになるわけだけれど、人のニーズや人のサポートを避けては、このアスペクトの充実した体験は望めない。

 

関係する人々を取り込みながら、彼らのニーズを満たす努力をしていくこと。

現実的な課題を対処するために他者の力をうまく利用していくこと。

孤独にならないよう、不安な時こそ他者のサポートを得ること。

異なる価値観、異文化、異質なものを排除せず、むしろ、どう共存できるかを試案すること

 

そうやって4つの視点を完成させることで、今回のこのダイナミックなTスクエアをうまく利用することができるはずだ。

 

実際、今回は火星が土星天王星をトランスレーション(土星天王星のエネルギーの橋渡し)をすることになるわけだが、水瓶座土星と牡牛座・天王星がパータイルのアスペクトを形成するのは、あとたった1回きり、2021年12月24日の11度05分のみだ(その前に蠍座・火星のタイミングで、おそらく今よりインパクトの強いTスクエアを迎えることになり、そして獅子座の欠落を体験することになるだろう)。

 

その日を迎える前に、ここで火星、土星天王星のエネルギーの実感を強めておくといいだろう。

日々の生活でやり過ごすことなく、まずはMC=目指すべき人生について、しっかり考えてみるといい。

やるべきことがしっかりと見えてくるかもしれない。

 

実は、この話には続きがある。

それは、明日の子育て研究会でのお楽しみ。

明日の子育て研究会は、このアスペクトについて大いに触れていく予定です。

 

nico