心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

知識、技術のその先の使い方を教えてくれた それを「希望」という

火星ふり返り会・午前の部が終わり、これから夜の部が始まります。

昼の部もたくさんの話を聞かせてもらいました。

 

火星体験とは、つまづいたり転んだりしながらも、他の誰でもない、自分自身が人生に向き合い奮闘する姿、「今、ここでそれを体験している」という喜びを感じさせてくれるものです。

他の人から見たら滑稽に見えたり、つまらないものに見えたとしても、自分自身がそれでいいならそれでいい。

そういう小さな炎が、ついたり消えたりしながらも、サイクルの中でサインのバトンができたなら、まあそれなりに人生は楽しいかもしれない。

 

午前中の会も、そんな人ぞれぞれの人生の楽しさ、可笑しさなどを聞かせてもらいました。

夜の部のお話しも楽しみです。

 

さて、その合間に石塚氏から届いたノエル・ティルの本のお話しでも。

 

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心理占星術2 クリエイティブな理論と実践 復刻版」、原書のペーパーバック版に近いつくりで復刻版が完成したそうです。

 

当時、こちらの校正のお手伝いをさせてもらったのですが、今もノエル・ティルの学びに出会った時の衝撃――これほどシンプルに、これほどドラマチックに知識や技術というものを使えるものなのか!を忘れることはないです。

 

占いが好きというわけでもなく占星術の勉強を始めた私にとって、占いの現場というのは、とてもまどろっこしいものでした。

「私」という人物をそっちのけで、自分の知っている情報だけを伝える一方通行のやり取りに、とても違和感を覚えたこともあります。

 

また、多くの巷の占い本もそう、占いの講座などもそう、それらが提供してくれる情報のほとんどが自己啓発的な「自分探し」に終始していて、占星術の持っている素晴らしい知識や技術が、一体、何にどう利用できるのかという、その先のイメージを教えてくれるものがまったくないまま、私自身、好奇心の羽を思い切り広げることができないままでいました。

が、その矢先にティルの考え方に出会ったのです。

それを熱心に広めていたのが石塚氏でした。

 

当時、石塚氏とはティルのテクニック(ティル自身はメソッドと言われるのを嫌っていた)の何がどう素晴らしいかという議論を日々熱く繰り広げていたわけですが、今、改めてティルの残してくれた著書やセミナーでの言葉の数々を思い出してみると、私はやはり、ティルから学んだもっとも重要だったことは、知識、技術のその先の使い方を教えてくれたことになると思っています。

 

もちろん、半球の強調、月の欲求理論等、シンプルでパワフルな技術などは時代を超えて有益なわけですが、それ以上に、知識や技術をどう利用するのかという、まさにこの本のタイトルにある「クリエイティブな理論と実践」といった彼の哲学が私の学びの意欲に火をつけてくれた、それが私に与えたティルの影響でした。

 

やはり水星(双子座、射手座)というのは、対極の木星(射手座、魚座)の焦点があってこそ、いきいきと羽を広げることができるのだと思う。

ただ人に負けない情報を身につける、技術を身につけるだけでは学びは少しも面白くない。

「どう利用するか」という自己にも環境にも貢献的な意識こそ、学びを豊かにしてくれるのだ。

それが木星の希望なのだと思う。

 

今、私のところでもたくさんの方が心理占星術の知識や技術を学んでくれています。

そして、私は常々、今学んでいる知識や技術が何にどう使われるか、それをわかったうえで学びを続けてほしいという話をしています。

 

みなさんの学びが皆さんの希望になることを祈って、私も気持ち新たに学びの場を作っていきたいと思っています。

 

ティルの本は2冊販売していますが、私にとっては2冊ともとても素晴らしい本です。

簡単ではないですが、ぜひ手に取ってみてください。

 

nico