って話、いろいろなところでしていますが、実際の現場でチャートを見ると、その意味が本当によくわかります。
先日のホラリー&コンサルテーションチャート講座で扱った「40歳の離婚、苦しいです…」という質問を読んだ際、かなりの悪者としてご主人が登場しますが、そのご主人は、実際は蟹座の木星でイグザルテーション、けれど逆行もしている。
さて、この表示を皆さんだったらどんな物語にするでしょうか。
先日の火星・蟹座期のワークショップもそのようなお話をしました。
ポジティブとネガティブ、両方の物語が必ず存在する。あとは個人の好みの問題なだけ。けれど、その好みがパターン化すると、反対側の物語が抑圧されてしまう。そうなると、人によっては明るい物語が描きにくくなったり、反対に暗い物語を避けてふたをしてしまったりして、成長や解決を阻んでしまうことになりかねない。物語がどっちに転んでも、自分の管理下に置き、心を柔らかく保つこと、それが目標となる。そんな話。
それは象徴の解釈にはとても大事な考え方になります。
占星術では古くから各天体に吉凶のニュアンスを持たせることをしてきた。金星や木星は吉、火星や土星は凶というように。まあ、王様とかが国を統治するという単純な時代で、王様のために占星術が使われる時代ならそれもありだった。しかしその後、天王星や海王星が発見され、海王星の発見とともに「心を科学する」学問も発展し、人間理解が深まり、政治も経済も複雑な要因が絡み合って動きをつくる時代になり、何が正しく、何が間違っているなんていう判断が簡単にできなくなったとしたら、天体の診断もそんな単純にはいかないことはよくわかる。
だから、私のホラリー&コンサルテーションチャート講座ではエッセンシャルディグニティも現代版に修正し読んでいますが、それこそが生きた象徴だと思うわけです。
先日の基礎講座4回目でも、そのような両面を理解するという話をしましたが、天体の象徴はもちろん、日常の出来事でも両面を考えるくせをつけるといいのかな。ついいつも取ってしまうような反応、対応をした後、「待てよ、イラっとしたけど、別の考え方もできるよな」みたいな練習をすると物事の理解が深まる気がします。
私のクラスでは、時々そういう練習をしますね。「なるほどそういうネガティブな意味があるのですね。では、それをポジティブな意味で言い換えるなら、どんな物語をつくることができますか」と。いつものことですが、これがオルタナティブということですね。
たまたま上がってきた遠藤周作の動画(すごく長い。暇なときに観てみて)でも、いい人はいつもいい人なわけがない、みたいなこと言っていますが、まあそういうことです。
9/22の職業占星術勉強会の参加者の皆さんに「全体像を捉えながら、占星術の偏見を持たずに空っぽになって臨むことを目標にしてみましょう」というメールをしましたが、「偏見」というのがつまりそういうことです。こちらが偏見を持って扱えば、きっと読めないテーマ、取りこぼした可能性が出てきてしまうからです。
今週、来週と講座、勉強会、研究会が立て続けにありますので、各クラスで以上のことを意識してチャートに向き合ってみてください。
では!