アメリカからお客が来ていた。20年ぶりの再会だったのだが、当時ティーンで恋人同士だった彼らはすっかり大人になり、そして美しい夫婦になっていた。
ワシントン大学で土木建築の教授をやっている夫に「日本の建築はどう?」と聞いたら、「日本の建築は手間がかかっていて、とてもいい」という答えが返ってきた。「日本は今、緑化建築が多いんだよ」と伝え、「アメリカはどうなの?」とさらに聞いたら、「アメリカはトランプ政権になってから、コンクリート、コンクリート、コンクリート。環境になんか少しも考慮せず、いかに安く、早く済むか、それだけ」「トランプ政権になってから世界の風景は灰色になったよ」と教えてくれた。
「チャーリー・カークが撃たれたね。アメリカはこれからどうなるんだろうね」と質問を重ねたら、奥さんの顔に暗い表情が浮かんだ。「彼女はね、政治の話が嫌いなんだ」と夫は言った。そのときは「なるほど、彼女は政治に興味がないのか」と判断したが、全米黒人ジャーナリスト最優秀賞を受賞したカレン・アティア氏がワシントンポスト紙を解雇されたというニュースを見たとき、「そうか、彼女は彼が大学をクビになることを恐れているのだ。だから、うかつに政治的な発言をしないように気をつけているのだ」と理解した。なぜなら、彼女は好奇心旺盛で知的な女性だったからだ。
まったく。嫌な時代になった。
大統領が民衆を扇動し、ヘイトを煽るなんて。
先日の月イチ勉強会でも話をしたが、〇〇ファーストと高らかに叫ぶほどに分断が進み、争いが増えるのはなぜなのか。恐れが増し、排他的になり、硬直していくのはなぜなのだろうか。
アメリカファースト、日本人ファースト、自民ファースト、もしかしたら私ファーストもある意味そうか?
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やっと手に取り、一気読みした『ジェイムズ』。逃亡奴隷ジムの視点で再解釈された『ハックル・ベリーフィンの冒険』のスピンオフ的な作品。
価値転倒的な痛快な仕掛けが盛りだくさん、白人的視点でハックの冒険を楽しんでいた者に不意打ちを食らわせる目の覚めるような内容で、ピューリッツァー賞も納得の作品なのだが、アメリカでは2024年の3月に刊行ということだから、まだバイデン政権の頃のものになる。とすると、今だったらこれを出版できるかどうか。

ここにこのような一文がある。
対等な立場にある人間が自分の平等性を主張しなければならないとは、なんて奇妙な世界なのだろう? なんて奇妙な存在なのか? その主張を広めるためにまず、対等な立場に立たせてもらわなければならないし、主張に同意しない人からの反論にもいちいち答えなければならないとは。
世界中のあらゆるニュースが頭をよぎる。
さて。
今日の生き方働き方研究会では、天秤座生まれのチャーリー・カークのチャートを扱う予定になっている。
資料のファイルには、彼のチャートと共に、天秤座生まれのジョン・レノンとマハトマ・ガンディーのチャートも並べた。
天秤座の季節に天秤座の人物を読む。
時代背景も置かれた状況も違うが、3人の「活動家」という在り方は共通している。
「活動家」と天秤座の関係とは一体どのようなものなのか。どのように「時代の必要」として存在していたのか。そこを深堀してみたい。
そして第二部は、ジャニーズ王国の秘密に迫る予定。
「男性アイドル」(ジャニー氏に言わせるとアーティスト)を数々生み出したジャニーズ事務所。過去に何度も性加害問題がクローズアップされても、芸能事務所として長くその力を誇示させ続けたことは広く知られている。その手腕とはどのようなものなのか。
今日は、天秤座のジャニー喜多川氏をはじめ、メリー喜多川、ジュリー藤島など、ジャニーズ事務所の経営陣の関係性を分析し、一大帝国を築いたその力と欲望の源泉を探っていきたいと思っている。
が、実は…
ジャニー喜多川とガンディーはチャートがそっくりなのだ。
象徴とはサインの裏と表、光と影が同居しているもの。アポロンの竪琴「川久保玲」でも書いたとおり、12サインの折り返し地点に天秤座が存在している理由もここにあるかもしれない。
ここがまさにチャート読みの面白さよ。
象徴をどう料理し、人物像を描き、人生を物語るのか。
生き方働き方研究会は、生きた人間にできる限り迫るために、まるでアスリートのごとく毎回全身の毛穴から汗がふき出すほど苦労しながら、個々のチャートを読んでいる。「実際、どうなんだろう」「もっと違うアプローチができるのではないか」とできる限り偏見を手放し、ゼロから新たな言葉を生み出していく、そのようなマニアックな場となっている。
その様子なども一度体験してもらえるとうれしい。
※9/29(月)17:00まで受付しています※
それでは今日一日、午前中は「現場力を磨く心理占星術勉強会 モニター回」、そして午後は生き方働き方研究会を楽しんでいきましょう!
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