心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

心理占星術 多事争論

多事争論とは福沢諭吉の言葉で、「違う意見を持つ者が議論する事は、なにより大切である」という意味だけど、本当にそうだなと思う。

何事も視点を変えると、見える世界が変わる。

ひとつの世界に長く居続けると、違った考え方ができなくなる。

そういった意味で、みなさんの意見はとても参考になっている。

日々、心理占星術に関する様々な意見をもらう。

先日も「心理占星術って…と疑問に感じ始めました」というメールをもらった。

私も心理占星術の勉強を始めたばかりの時はそうだった。

西洋のものをそのまま持ち込んで、果たして日本の現場で通用するのだろうか。

カウンセリングのテクニックが曖昧なまま、心理を掘り下げてしまって問題はないのか。

果たして、クライアントの現状を私は正しく認識できているのだろうか。

そもそも占星術の象徴は、現実的なものなのかどうか。

こういった堂々巡りの押し問答を続け、自分のやっていることに自信が持てなくなった時もある。

だから、生徒さんたちの葛藤もよくわかるのだ。

月曜日の上級講座でもそんな質問があった。

「心理占星術でうまく鑑定ができない。実際、サビアンとかを使ったほうがお客さんの反応がいいんです」といった意見もあった。

ブースなどの現場では、ただちに結果を出さなくてはならないから、そうだろうと私も思う。

そもそも、それぞれに合った鑑定のスタイルを身につけることができれば、それはそれで正解なのだ。

では、なぜ心理占星術なのか?

それについては、このブログでも再三取り上げているので、あえてまた書くことはしないけれど、やはり重要なのは、「占星術という技術を使って、私たちは何をしていきたいのか」ではないだろうか。

「彼氏がほしい」とか「いつ結婚ができるのか」といった悩みに、私は直接答えることはしない。

そういった問いの奥に、その人が解決しなければいけない問題があると考えているからだ。

それを見つけるのが心理占星術なのだけれど、そこでホロスコープの分析が重要な手掛かりになってくれる。

私たちは、地図にない場所に住むことはできない。

つまり、ホロスコープに描かれていないことを、希望や憶測だけで読むことはできないということだ。

足りないものを補うことで幸福になれると考えるのではなく、既にあるものを整え、見直し、修正し、掘り起こし、研磨する―――ありのままの自分を再評価すること、フロムのいう”最良の状態=well being”を目指すことが心理占星術の醍醐味だ。

今日の講座でも、しつこく月と冥王星の組合せについて考えたけれど、このコンビネーションはしばしば、感情の抑圧や親しみの感情の排除を示すことがある。

しかし、冥王星のプレッシャーに立ち向かうことができれば、レディーガガのように強大な力を持ち、多くの人々にも同様の力を感じさせるといった方向性を目指すことも可能なエネルギーとなる。

フロムの言う「自分自身からの疎外、自分の仲間からの疎外、自然からの疎外、そして生が人の手から砂のようにこぼれてしまう」となるのか、ガガのように外にも内にもエネルギーを充満させる力とするのか。

コンビネーションひとつを取っても、このようにまったく違った方向を指し示すのが象徴だ。

そして心理占星術の面白さは、目の前に存在するホロスコープの「最良の状態」を解析していくことにある。

よく講座でも言っているけれど、私が最終的に見つけたアドバイスが、自分の考えるアドバイスと違っても何も問題はないです。

私たちは、それぞれ価値観も違えば、来るお客さんの特徴も違うし、目指している方向も違うのだから、それは当然なのです。

私の出したアドバイスの導き方に納得いかない場合は、その場で「多事争論」やりましょう。

9月から、現場向きの復習講座を開催することも決定している。

そこで、バンバン疑問をぶつけてください。

実りあるコンサルテーションができるよう、頑張って勉強しましょう!

たまには…今日のガルシア。

生徒さんたちに可愛がられ、日に日に図々しくなっていく。

尻尾も手足も長いから、テーブルの上にいると本当に邪魔。

みなさん、すみません。

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