心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

語りが歌にならないように 心理占星術の現場のあれこれ

「心理占星術の現場のためのロールプレイング」に参加の皆さま、お疲れ様でした!

そして、ご協力いただいたサンプラーの方々、遅くまでお付き合いいただきありがとうございました。

普段の講座や勉強会と違って、緊張感のある、集中した空気の中で行われたロールプレイング。

ひとまず、好評に終わり、私もほっと一息。

参加者Cさんからもこんなコメントいただきました。

nico先生、昨日はありがとうございました!

とても勉強になりました。

帰ってからもアセスメントについて考えておりました。

またやってください!

やりましょう、やりましょう。

すでにスタンバイしてくれているサンプラーの方も何人かいらっしゃるので、ぜひやりましょう。

私も自分の心理占星術に対する考え方の整理、アプローチ方法の客観化、スタイルの癖の見直しなどができ、とてもよい経験になりました。

この勉強、もっと早くやればよかったと反省。

心理占星術の醍醐味は、ライブ感覚を育てることにあったのにね。

今回はまず、占術と心理カウンセリングの違いを踏まえたうえで、心理占星術が目指す方向と目標を考え、それから、占いの鑑定の現場で起こる転移・逆転移の簡単な説明と対処法―――役割意識の話などをして、そして、具体的なコンサルテーションの手順の話をし、そしていざ実践へと移りました。

占いの現場は術”と”欲”、そして閉じた環境での”甘え”といった、とてもややこしいエネルギーがうごめいている。

それが医療機関や学校等の公的機関におけるカウンセリングとの大きな違いだ。

そのややこしいエネルギーをさわやかなものしていくのも、心理占星術の目標だと私は考えている。

なぜなら、私の目指す心理占星術は、心理カウンセリング同様、「クライアントの人間的成長の援助」「社会生活における安定の実現の援助」「遭遇する諸問題の予防と解決のための援助」といった土星的世界を目標にしている。

だから、現実化が可能なテーマしか、基本的には取り上げないというのも、ひとつのルールだと考える。

また、ややこしいエネルギーをさわやかにする別の方法として、ロールプレイングでも見てもらいましたが、河合隼雄氏の言葉、「語りを歌にしない」を心がけることも大事です。

クライアントの語り慣れた言葉、語り尽した話題、繰り返される物語…

実は、占星術の象徴には、そういった傾向をつくり出す麻薬的な怖さがある。

私の牡羊座の火星が暴走するんですよ

私の月土星がやる気をそぐんです

火星天王星を持っているから怪我ばっかりするんです

象徴は限定するものではなく、可能性を広げる力がある。

その意識を常に持っていないと、上記のような「歌」をうたい続けることになる。

今を受容し、癒し、修正し、引き上げる。

シングルセッションでどのくらいできるかは別として、せめて、新しい歌のワンフレーズでも覚えてもらって帰ってもらえればいい。

そんな期待を込めて、私の仕事の「手ごたえ」をそこに見出している。

とても勉強になるので、他の生徒さんたちにも体験してもらいたいなあ。

昼間の時間帯もやれたらいいですね。

ちょっと考えてみようかな。