先日もテーマになった、象徴をまあるく理解する。
象徴を学ぶということは、自分のこころをのぞき込む作業です。
自分のこころが頑なだと、象徴の理解も頑なになる。
自分のこころに偏りがあると、象徴も同様に、偏りが生まれる。
まるで、月の裏側を見ることができないがごとく、象徴の、ある側面しか光を当てることができないのです。
ということを書いたけど、これは職業占星術の象徴読みに、より反映されるのではないかと思う。
職業占星術は、ホロスコープに表示された天体配置をどう未来に活かしていくか、どう発展的に使用していくかということがテーマになる。
アスペクトの種類も天体同士の組み合わせも、良い悪いの判断はしない。
むしろ、ハーモ4のアスペクト(コンジャンクション、オポジション、スクエア)を社会に向かうための衝動や情熱として読んでいく。
ピカソの月・火星のスクエアや太陽・土星のオポジションのごとく、ホロスコープに示された象徴は、すべて人生を創造するエネルギーになるのだ。
多くの人は、職業占星術が難しいという。
ノエル・ティルの「ミッドヘブン拡張プロセス」は高度な占星術テクニックを必要とするように見えるし、実際、手順も多く、猥雑な感じがし、「全然読めるようにならない」という声が多く聞こえるのももっとものように思える。
しかし、職業占星術が難しく感じるのはテクニックの問題ではまったくない。
手順が多いというだけで、職業占星術は通常の心理占星術のネイタルチャート読みに比べたら、ずっとずっと簡単だ。
職業占星術の難しさのひとつは、時代とともに多様化した職種にあると思う。
こちらが追い付かないほど、新しい職種、働き方、技術革新などが進んでいる。
5年後、10年後にはどうなっているのか、想像もできないくらい世界の仕組みが日々変わっていく。
これでは、昔のように水星+土星=会計士と単純には読めないよね。
そして、もうひとつの職業占星術の難しさは、占星術を用いている本人が自身のホロスコープの天体をポジティブに使えていないことにある。
月・火星の組み合わせをナイーブに感じているうちは、ピカソのように、本能に忠実に生きることは難しいだろうし、責任から逃げたがる土星のままでは、太陽・土星は自己表現にとって最良のシステムを見るけることは一生できない。
むろん、クライアントに天体の象徴の力強さを伝えることなんて決してできないだろう。
天体の最良の象徴を理解すること。
天体の最良の象徴に近づく努力をすること。
それは、占星術を学ぶものにとっても最大の目標となる。
天体をまあるく理解する。
こっちから、あっちから、天体の使い方を考える。
それが職業占星術の面白さだ。
たとえ、天体の使い方に得手不得手があったとしても、、自分なりに天体をポジティブに使う努力をしてみる。
そうすると、ホロスコープの象徴もだいぶ違ったように見えてくるかもしれないね。
今週の土曜日24日から、カイロン東京で職業占星術3回講座が始まります。
たくさんの学びがある講座です。
職業占星術が難しいと感じている方。
ぜひぜひいらしてくださいね。