心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

【再考察】 土星の責任とは何か?

最近、鑑定でも講座でも土星の話ばっかりしていると思ったら、そうだよね、山羊座の季節だったんだね。

土星を考えるのにふさわしい季節だったね。

土星については、ブログで何度も何度も書いているし、私の講座では土星の重要性については、くどくど説明(生徒のMちゃんが、nico先生は水瓶座なんだから、土星より天王星らしくやったらいいのに…とか言ってくれましたね)しているので、いまさらな感じだと思うので、今日はちょっと違う視点で土星を考えてみようと思う。

心理学者フロムの言葉に、「人は自己の行為に対して自由に選択しうるかぎり、それについて責任を有する」とある。

誰でも自分の人生を自由に選択する権利もあれば、過ちをおかす権利も、責任を持つ権利もあるということだ。

これは、山羊座土星というより、水瓶座土星(=天王星)の象徴だと考えられる。

個人がある特定の社会(国、地域、組織、家族)に所属する限り、その社会の枠組みに準じて生きることを要求される。

これは、どちらかというと月ー土星の話である。

土星が試練とか言われる感覚もこれにあたる。

個人の私的感覚に制限がかかり、思い通りにならないフラストレーションを感じることもある。

しかし土星は、もうひとつの軸、太陽とワンセットの軸も形成している。

つまり、獅子座ー水瓶座のラインだ。

個人が生きることを意識的に選び取ったとき(太陽)、自分自身の責任が新しい意味を持つ。

生涯をかけて自分のしたいことを自由に選び取ろうとすれば、社会からの試練も、自分のやろうとすることの価値のために進んで受け入れる姿勢に変わる。

ある本に、こういった「責任を自覚することから、その対極にある利己心についての気づきにもなる」とある。

こういった自覚のとともに、「意味のあることを自分に投入することができるようになる」ということだ。

土星は、決して制限をかけるものだけではなく、自分の成長の目安として、また自分の人生の目指すべき指針として重要な意味を持つ。

トランジットの土星は、社会的役割だけでなく、自分らしい生き方の方針を作るものとなる。

価値ある土星のトランジットを体験するためには、非自己の要求の声ではなく、自分の情熱の声に耳を傾けてみるといいかもしれない。

そのうえで、自由な選択に責任を持つことも可能となるということだ。

土星天王星水瓶座は、またこうも言うだろう。

「~であるにこしたことはない。しかし、必ずしもそうでなくてもよい」

現実的であるということは、実は柔軟であるということでもあるのだ。

「30歳なら○○であるべき」「40歳にもなったら○○しなければならない」といった非論理的な声ではなく、より自分の未来の状況にあった答えを見つけていくこと。

それも太陽ー土星天王星へと続く道となるはずだ。