心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

失望するのも、失望させるもの早いほうがいい

皆さん、残暑いかがお過ごしでしょうか。

私はおばあちゃんに会って、神宮の花火を観て、富岡八幡宮の水かけ祭りで水浴びて、今年の夏もゆるゆると過ぎていった。

が、今年の夏はいつも以上に調子を落とす人が多かった気がする。

焦ってパニくって、SOSのメールを入れてくる人も結構いた。

多くの人たちが、このようなことを言っていた。

こんなはずではなかった…

もう、どうしたらいいのかわからない…

こんなはずではなかった。

これは、つまり理想主義の崩壊の状態だ。

理想主義の様々なタイプの中でも、火エレメント(=水エレメント)=火星の理想、つまり希望的観測が失望に変わった状態であると言えるかもしれない。

自分の獲得したものが理想と違った場合――それが人でも物でも、出来事でも――、獲得したものをさっさと手放し、新しいものを獲得しなくては、という衝動に駆られてしまう。

それが、ここ数週間のトランジット――獅子座・太陽、木星、金星、に対し、蠍座火星、土星のスクエア――によって顕著に表れている。

一度、手に入れたものを簡単に手放す。

新しい可能性があると思い込む。

ないものねだりを続ける。

結局、ずっと満たされない状態が続く。

自分を信じることができなくなる。

本当にほしいものがわからなくなる。

火星が過剰に表れると、上記のようなフラストレーションを常に感じるようになる。

渇望感と焦燥感によって、いつも煽られてしまう。

その対処方法として、私がいつも言っている「金星」でバランスを取るということになるのだが、その前に、今日のテーマである、「失望する」ということがそれほど悪いのかどうかについて考えてみてほしい。

頼りにならない彼氏。

嘘つきな女友達。

条件の悪い仕事。

薄情な息子。

協力的じゃない旦那。

仕事のできない部下。

信用できない上司。

現場では、毎回、失望による様々な悲しみや怒りの話を聞かせてもらうが、たいてい、最初はそうだと思っていなかった。

たいてい相手の「実体」ではなく、こうあってほしい希望が相手の像を作る。

それが落差となり、ガッカリするし、腹が立つ。

もちろん、その逆もしかりだ。

私のような仕事をしていると、勝手にイメージを作られる。

物知りで、世の中のことは何でもわかっている。

どんな問題にも慌てず対処できる。

期待される分、それを裏切ると怒られることもあるから怖い。

だから、私はさっさと相手の期待を裏切るようにしている。

等身大の像をなるべく作るように努力している。

相手の像も作らない。

相手が○と言えば○、□と言えば□と信じ、それ以上の憶測をするのをやめる。

相手の腹を探っても、何も出てこないことのほうが多い。

取り越し苦労というものだ。

こんなはずじゃないというなら、どんなはずだったのか。

それには、どのような根拠があったのか。

誰かが、陥れようと落とし穴を用意していたのか。

それとも、自分で勝手に「こんなはず」をイメージしていたのか。

失望は悪いものではないです。

実体、実像の「実」から始まる関係も悪くないです。

がっかりさせた後、ありのままの私を気に入ってもらえる機会があるものうれしいものです。

なので、失望するもの、失望させるのも早いほうがいい。

そこから育つもののほうが、ずっと意味があるのです。