心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

【新月図】その価値は誰のものか?与えることでその価値を実感する

火星が今、牡牛座を運行中ということもあり、天空上では不動サインが強調されていることから、いろいろな人から「自分の能力をお金に変えたい」「そろそろちゃんとお金について考えたい」といった話をよく聞くようになった。

と、思ったら、今朝、つびーが「明日の新月図が話題になっている」と教えてくれた。

 

2ハウス&水瓶座&不動サインが強調された、なかなかユニークな新月図だ。

本当は、次の火星ワークショップで使おうかなーと思っていたけど、まあいいや、せっかく話題になっているなら、私も少しだけ明日の新月図の話をしてみよう。

 

そもそもの牡牛座(金星・地エレメント・不動サイン)のテーマの一つに、「自分の力で自分のニーズを満たし、自己の存在の価値を実感する」というのがある。

I have、自分に備わっているもの、持ち物、資源…言い方は何であれ、「わたし」そのものをどれだけ豊かに感じられるかという感性が重要になるということなわけで、

 

〇〇がないからできない

〇〇があればうまくいくのに

 

と思う時点で、そもそも「わたし」を実感することに失敗している。

「〇〇があればうまくいくのに」は獲得欲求の火星のマインドで豊かさの実感の金星のそれではない(だから、火星が牡牛座でデトリメントなのだけれど)。

だから、十分すぎるくらい「ある」を感じる必要が牡牛座=金星=2ハウスにはある。

 

しかしだ。

では、「I have」の実感がない人はどうしたらいいか?ということになるが、その前提として、2つの考え方を今日はお伝えしたいと思う。

 

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まずは、私がタロット講座でお伝えしている2番目の「女教皇」の重要なテーマ、テキストにも記載しているコリントの信徒への手紙の以下の言葉、

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あなたがたは知らないのか。自分のからだは、神から受けて自分の内に宿っている聖霊の宮であって、あなたがたは、もはや自分自身のものではないのである。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

は、ひとつの真実に基づいているといえるかもしれない。

 

「わたし」に備わっている価値というのは、「わたしのもの」であって「わたしだけのものではない」、それが最初の不動サイン・牡牛座のギフトという考え方なのではないか。

自分だけのものではない、親なのか、神なのか、宇宙なのかに与えられたものだからこそ、不動サインの循環として、全体の財産として利用することができ、与えられたものだからこそ、「与えること」が必要になると考えることができる。

これが、もう一つの考え方、おうし座ーしし座ーさそり座ーみずがめ座と続く不動サインの価値の循環ということになる。

 

価値は、与えることによってはじめて価値を持つ。

受け取ってくれる人間がいて、初めて価値=贈与というのは完成する。

 

だから、今こそ、誰かのために自分のできることをやってみることだ。

わらしべ長者じゃないけれど、それがどこの誰の役に立つのかはわからない。

けれど、そもそもI haveは「わたしのものであって、わたしだけのものでもない」わけだから、あるなら使う、気持ちよく使わないから、いつまでたっても、自分の能力に気づかない、出し惜しみせず使う。

 

それは自己犠牲ではないのか?

自分を消耗させるなんて、ただ疲弊するだけではないか?

自分を目減りさせてしまうだけじゃないか?

そんな疑問の声が聞こえてくるが、その続きは、次回の火星・双子座期ワークショップでじっくりお話ししたいと思う。

 

nico