10/13、火星が蠍座に入りました。
世界で何が起こっても天体たちは粛々と運行を続けている、そういったことを思い出すためだけであっても、サイクルと共に生きるということには何らかの意味があるのかな、そんなことを考える日々です。
今日は、昨日のブログの内容――火星□冥王星の補足にもなりますが、まずはTさんの質問から。
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火星WSで有機物と無機物の例えをされていましたが、有機物=①
そこから自分自身=1、2、3、4を作り直す。という解釈で合っ
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そうですね、概ねそのような解釈でいいと思いますがもう少し考えてみましょう。
ワークショップ内でもお伝えしましことですが、物事というのは、どんなものでも時間が経てば膠着しやすくなるという話。
柄谷行人の言葉言葉を借りれば、「定住は社会に「有機的な」状態をもたらす。つまり社会を複雑化する。自由、平等が失われる危険に見舞われる」ということです。
今、世界で起こっていることは、まさにこういうことではないでしょうか。
イスラエル・パレスチナの領土問題もそう、人を抱き込んだジャニーズや統一教会もそう、膠着した関係性や仕組み等が誰かにとっての不自由さ、不平等感になったとき、その状態を是正しようとこれまでとはまったく違う大きな力が働く。
その力を占星術的には火星(牡羊座1ハウス)・冥王星(蠍座8ハウス)が担当していると考え、またそれをフロイト的に言うと、「人には無機質に戻ろうとする本源的な欲動がある」ということになる。
思いもよらない形で物事が止まったり、進んだり、壊れたり、形を変えたりするというのは「無機質に戻ろうとする本源的な欲動」ということの表れなのでしょう。
この「無機質に戻ろうとする本源的な欲動」をASC以前、魚座ー牡羊座への回帰と考え、今回の蠍座ワークショップでお伝えしてみました。
で、Tさんの質問に戻ると、有機的なものすべてを手放す必要はまったくないのです。ただ、膠着してしまっているものを一度植え替えないと、根腐れ、根詰まりを起こし、どんどん生命力が衰えていくということになるわけです。
今、蠍座火星、また山羊座冥王星を心理占星術的に考えてみるにあたり、自分自身にも、また世界に起こっていることと照らし合わせてみると、無機質に戻すべきことは「成功体験」または「慢心」ではないかと思っている。
自分がこれまで当然のようにできていると思っていたこと、力があると信じていたものが通用しなくなったとき、人/企業/国は大きな無力感を覚えることになるのではないか。ハマスによる侵入もしかりだ。
そういった成功体験(=慢心)が人/企業/国に根腐れ、根詰まりを起こしていることに気づかない/気づかないふりをしていたとき、思いがけない力が思いがけないところからやってくる(本当は意識的にも無意識的にもわかっているかもしれないけれど)、それが火星□冥王星体験のひとつかもしれません。
ということで、火星蠍座期は、自分の慢心に目を向けてみるといいかもしれません。
その考え方、その振る舞いは、もしかしたら本当はうまくいっていないのかもしれない。成功体験へのしがみつき、そして慢心が物事の成長、可能性の広がりの妨げになっていることもあるかもしれない。
一度「無」に戻る。そこから純粋な「力」を取り戻し、何もない自分自身がどんな「個」を生きたいのか、生きていけるのかを考える。
これがTさんの質問の暫定的な回答になるでしょうか。
そんなことを考えながら、まずはバイアコンバスタが終わるまでの11/2までを過ごしてみてください。
火星蠍座期のワークショップ動画を購入してくれた方には、バイアコンバスタ明けに蠍座期後半編の動画をお送りする予定です。
無機的に戻った先に、どんな未来があるのか。
ぜひワークショップの後半編をお楽しみに!
東京は気持ちのいい秋晴れが続いていますね。
世界の緊迫した情勢をみていると、日々のちょっとした幸せを味わえること自体が奇跡のようだと思わざるを得ないですが、だからこそ、毎日を大切に生きたいです。
みなさんの蠍座期を応援しています。