占星術において、世の中の様々な”凶”的な出来事は直ちに火星と結びつけられますが、火星はASC=牡羊座に由来していることから、常に”今をどう生きるか”と問い掛け続ける天体だと考えてもいいかもしれません。
右か、左か。
逃げるか、戦うか。
笑うのか、怒るのか。
人生とは、自分として存在するために、そういった決断を繰り返している。それが火星ということになるのです。
2024年1月4日、火星が山羊座にイングレスしました。
去年の山羊座期の火星ワークショップでは、山羊座までの道のり、特に第3ステージのステップを丁寧にふりかえってみてほしいというお話をしました。
たとえ外部から影響を受け、大きく揺らぐことがあっても、いつでも「自分に返る」ことができるよう調整、訓練する、それが第3ステージのステップであると。
揺らぐこと自体は、実際悪いことではない。揺らぐということは、自分じゃない世界と向き合っている証拠だからだ。でも、大きく揺らぎ過ぎて戦車が転覆したり、進む道を外れたりしたとき、また自分の進む道に戻ってこられるように意識してほしい。
そのお話しとして、3つのステップについて考えてみてほしいというお話しでした。
私もやってみました。
自分の考えとはどのようなものか、
自分の気持ちはどうか、
そして自分の考える正義とは何か
を静かに見つめ直し、そして山羊座にイングレスすると同時に、再びシャキッと背筋を伸ばし、「この自分を受け入れ、この自分でやっていこう」と思うことができました。
皆さんもぜひ振り返りをしながら、自分の最適なバランスを見つけてみてください。
そして、最後は山羊座期に書いたテキストに引用した哲学者の國分功一朗の言葉を紹介します。
2024.1.4ー2.12 火星山羊座期
周囲と応答できる環境を整え、共に支え合おう
責任(レスポンスビリティ)は応答(レスポンス)と結びついている。応答とはなんだろうか。それはその人が、自分に向けられた行為や自分が向かい合った出来事に、自分なりの仕方で応ずることである。自分なりの仕方でということが大切であって、決まり切った自動的な返事しかできないのならば、その返事は応答ではなく反応になってしまう。
人が周囲から反応のみならず応答を受け取っているとき、そこには日常と呼ばれる光景がある。人が日常を実感するのは、おそらく、周囲から反応だけではなく応答を受け取っているときである。
〈責任〉の生成 中動態と当事者研究より
自分の骨格=骨組み=軸が定まったら、自分なりの仕方で世界に応答してみてください。