みなさま、2024年もどうぞよろしくお願いします。
新年をどのように迎えたのか、皆さんが元気で過ごされていることを願うばかりです。
こういった出来事が起こると適切な言葉を見つけるのが難しいですが、新年から挨拶もかねて、または腹を割って言葉を交わす機会があり、ためらいながらも言葉を模索し、投げ合うことは非常に大事なことだと思った次第です。
占星術は、太陽系の天体群と黄道12サインを地球を中心とした視点(ジオセントリック)によって12のハウスに再配置させ、それらの組み合わせをシンボリックに読み解く技術です。実際、天体は刻々と配置を変えており、またまだ人類史上、言語化されていない象徴――たとえば1930年に発見された冥王星に関しては、冥王星それ自体も、また運行しているサインも初出なわけで、だから面白いということもありますが――もあり、象徴を言語化する作業というのは、つまり体験し(牡羊座)、体感し(牡牛座)、思考し(双子座)、そして腑に落とし(蟹座)、その上で創造し(獅子座)、再考する(乙女座)と、ひたすらこういったプロセスの繰り返しをしなければいけないということになります。だから、難しくないわけがない。
今、開催中のトランジットパーフェクトマスター講座はすでに1年以上続いていますが、まさに上記に書いたプロセスをひたすらやっているということになります。これが楽しくもあり、苦しくもある。
だからこそ、私と一緒に占星術を学ぶ人たちには、言葉を上手に扱う以前のことをやっているということを自覚して取り組んでもらえたらと思っています。体のいい言葉は上記のプロセスで生まれた言葉ではなく、手あかのついた常套句である可能性もあり、そして、苦しみながらもプロセスを経て生まれた言葉には固有の輝きと力が備わっているはずなのです。
そして、象徴表現の可能性を考えるには、多和田葉子の著書からの引用した今日の表題「母語の外へ出る旅」ではないですが、自分の慣れた言葉(共通言語)から離れてみるということも大事だと思っています。
多和田葉子は、
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ある言語で小説を書くということは、
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その言語の中に潜在しながらまだ誰も見たことのない姿を引き出し
いいなー。これ、やりたい。そのために住み慣れた言語から出て、違う言葉に触れてみるのは大事そうだ。
2024年も、いろいろな角度から占星術をとらえながら「その言語の中に潜在しながらまだ誰も見たことのない姿を引き出し