心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

私が心理占星術に…

活路を見出した理由のひとつに「メラニー・クライン入門」の著者H・スィーガルの序文がある。

メラニー・クラインは、言わずと知れたメラニン学派を創り、精神分析の分野に影響をもたらしたオーストリア精神分析家である。

児童分析、そして無意識の理解を誰よりも発達させた人物だ。

私の講座で火星、金星の象徴を学ぶ際、また実践で火星、金星のアスペクトを考える際、ごく幼い乳幼児の時期の本能的な欲求の話をすると思うが、その理論はフロイトというより、このクラインの理論を参考にすることが多い。

ASCで産声を上げ、1ハウス=牡羊座=火星で最初の自己主張、泣くと言う行為を行い、そして金星で安全の感覚を身につける(実際は、もっと複雑なんだけどね)。

これらはすべて、生後3~4カ月、また1年~2年の間に見ることができる。

クラインは、この期間を「”時期”stageあるいは”段階”phaseではないという事実を強調するために、”態勢”positionという用語を選んだのである。彼女のこの用語は、一生を通じて存在しつづける対象関係、不安、そして防衛の特定のあり方を意味するのである」と言う。

この考え方は、ホロスコープを一生のテーマと考えるのに有効だ。

また、じっくりこの辺の説明もしてみたい。

今日は、この本の序文の内容を記載する。

H・スィーガルはこのように書く。

「しかし、一方で、これらさまざまに異なった考え方や社会構造は、すべて人間がもつ普遍的な問題のあらわれであり、また、その問題を解決するこころみなのである。私にとって、心理学を学ぶということは、人間の精神のはたらきの中で何が普遍的なものなのかについて学ぶということである。(略)われわれは、今――かつてなかったほどに――小さなひとつの世界に住んでいる。未来は、それがたとえどんなものになるにせよ、われわれみんなの未来なのであり、われわれみんなの共通の責任なのである。英国の詩をかりれば、かつてなかったほどにいまやわれわれは、互いに理解し合うか、死ぬかどちらかを選ばなければならないのである」

これは天王星水瓶座好みの考えだ。

占星術にも同じことが言える。

太古からの流れの中で、占星術は常に普遍的なコスモロジーを見出そうという努力を重ねてきた。

今ももちろんそうだ。

10天体(かつては7天体)があり、黄道12サインがあり、12ハウスがある。

その小さな世界の中に、私は普遍の有り様をみる。

様々なチャートの中に、私につながる心理なり現象なりを見出す。

大なるものは小であり、私であるものはあなたでもある。

みなさんも心理占星術を学んで、この責任を分かち合いましょう。

きのうから新しい中級講座のクラスが始まった。

生徒さん、とくにYさんには、いつも信頼を寄せてもらっている。

温かい言葉とか、いろいろありがとうございます。

彼女は、ティルセミナーの時も積極的に質問をしてくれました。

良い生徒を持てて幸せだ。

期待に応えられるよう、これらかも精進するつもりです。