心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

理想主義の別の形

社会保障と税の一体改革関連法案の行方を固唾を飲んで見守っている。

なぜなら、私が去年年末予想した、2012年の運勢の結果を左右することになるからだ。

私は「民主党は2013年の満期まで解散することはないだろう」と予想した。

民主党設立のチャートを見た。

2011年末の月蝕のチャートも5月21日の金環食のチャートも見た。

季節図も考慮に入れた。

もちろん、小沢一郎のチャートも詠んだ。

民主党が脆弱なのも、国会が揺れることもわかっていたはずだった。

けれど、私は「民主党解散総選挙も大連立もないだろう」と予想したのだ。

私の読み違いなのではなく、私の理想主義がそう予想させたことを私はわかっている。

日本が復興するためには、まともな政治が必要だ。

この不況から何とか脱出し、強い国に生まれ変わらなければならない。

つまり私の予想は、単なる「政治がしっかり機能してほしい」という私の希望的観測だった。

これが私の弱点だ。

生徒さんたちに、よく同じことを相談される。

「タロットの悪い結果をどうやって伝えたらいいでしょう?」

私たち占術家はただの媒介者だから、タロットの結果を淡々と伝えていくしかない。

頭ではそうだとわかっているのだけれど、結果を不安そうに待つお客さんを前にすると、耳心地のいい言葉を伝えたい衝動に駆られる。

この仕事を始めたばかりの頃は、特にそうだった。

けれど、やはり自分自身をごまかすことはできない。

しばらくすると、自分の頭に浮かんだ言葉を正確に伝えていく強さを身につけられるようになっていった。

けれど、やはり私の中に都合のいい解釈をしたい気持ちは消えない。

昔、M先生は「自分の中にあるボキャブラリーしか伝えられない」と言っていたけど、その言葉が常に心にある。

本当にそうだ。

自分の中にある考え方、生き様、思想、哲学から、占術の結果が離れることはない。

先日の心理占星術研究会でも、私は同じようなことを言った。

「自分の中の恐れを手放していないうちは、同じ恐れを持った人の重要な問題から目を背けることになる。だから、まずは自分と向き合うことが大切だ」と。

自分ができないことをクライアントに要求するほど、厚かましくは誰もなれないだろう。

私の理想主義は、そういった意味で、まだ克服できない問題(現実から目を背ける行為)として機能しているのだろう。

講座で散々言っているくせに、やはり自分の問題を解決することは難しい。

これでも、だいぶマシになったんだけどね。

ホロスコープを正しく読むのに必要なのは、技術だけではない。

私たちがこころに抱えている自分自身の恐れを克服しなければ、たとえ克服はできなくても、自分の問題のありかを知っていなければ、多分、きちんとホロスコープを読むことは難しいだろう。

でも、自分の抱えている問題と同じような問題を持っているお客が繰り返しやって来るという作用も利用できる。

クライアントがシャドウとなり、無意識にサインを送ってくるのだ。

人を鑑定するというのは、自分の成長のためにも重要なことらしい。