心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

間違いを犯すリスク

という記事を興味深く読んだ。

以下は、その記事の抜粋。

ミシガン州立大学ジェイソン・モーザーが率いた研究が近々『Psychological Science』で発表されるという。

間違いから適切に学ぶ人々は、そうでない人とどう違うのかを明らかにしようとするものだ。

モーザー氏は今回の実験で、スタンフォード大学の心理学者キャロル・ドゥエックの概念を使った。

ドゥエック氏は知能に対する人間の姿勢(マインドセット)を2種類に分けている。

ひとつは、「自分の知能レベルはこのくらいであり、ほとんど変えることはできない」という固定的な姿勢(fixed mindset)、もうひとつは、「必要な時間とエネルギーさえ費やせば、ほぼどんな能力も伸ばすことができる」という成長志向の姿勢(growth mindset)だ。

固定的な姿勢をもつ人は、間違いを「ぶざまな失敗」とみなし、与えられた課題に対して自分に十分な能力がない証拠だと考える。

一方、成長志向の姿勢をもつ人は、間違いを、知識を得るために必要な前段階、学びの原動力ととらえる。

ドゥエック氏は生徒400人あまりに、言語を用いない比較的やさしいパズルを課題として与えた。

テスト終了後、研究者たちは生徒たちに点数を伝え、簡潔な言葉でほめた。

半分の生徒は「あなたは頭がいいんだね」と彼らの知性を、そして残りの半分は「一生懸命やったね」と彼らの努力をほめた。

その後、生徒たちに別のテストのどちらか好きなほうを選ばせた。

ひとつは最初のものより難しいパズルだが、やればとても勉強になると説明された。

もうひとつは、最初のものと同様の簡単なテストだ。

努力をほめられた子どもたちの90%近くが、難しいほうのパズルを選択した。

一方、賢さをほめられた子どもたちは、ほとんどが簡単なほうのテストを選んだ。

知性をほめられた子どもは、自分を賢く「見せる」ことに気持ちを向けるようになり、間違いを犯すリスクが取れなくなるのだと説明している。

これは、とても教訓的な話だ。

間違いを犯すことで生じる不愉快な反応を経験しない限り、私たちの脳は既存モデルを修正することはない。

けれど私たちは自信を傷つけないために、自らを成長させる機会を逃し続け、より楽な道を選択してしまうのだ。

こういったパターンにはまりやすい特徴を占星術的に考えた場合、まず劣等感を感じやすい天体・土星アスペクトの影響、または山羊座の強調が考えられる。

土星は、完璧を求める天体だ。

完璧であることが目的なので、もちろん「間違える」というリスクは極力避ける。

チャレンジや成長を恐れ、決まり切ったやり方を維持し、結果や信頼を勝ち取るという姿勢に終始する。

また理想主義の問題もあるかもしれない。

自己を正当化できる範囲の中でのみ選択を行う。

できないことに挑戦するよりは、「私はできる」という安心を保ち続けることにエネルギーが注がれる。

結果、いつも同じ場所で足踏みすることになるだろう。

間違いを犯すリスクは、誰だって楽な試みではない。

けれど、マンネリの人生を持て余すよりは、失敗することができるビビッドな体験を味わうほうが、多分、ずっと価値がある。

間違いを恐れるなってことだね。