長崎原爆の日。願っても願っても、核兵器を手放すことのない人類を嘆きつつ、またこの日を迎えたわけですが、皆さんはお元気ですか?
九州地方は台風の被害が広がっていますが、皆さん無事に過ごしているでしょうか。
nicoPLANET2023獅子座期がようやく出そろいました。
去年の獅子座期の言葉はムーミンの作者・トーベ・ヤンソンでしたが、その際、獅子座というのは、暗さや痛みを原動力にして創作を行うのだということを書きました。
心理占星術を伝え続けている私のこだわりの一つに既存の12サインの象徴を見直すというのがありますが、よしもとばなななども含め、獅子座=火エレメントの中にある暗さ、これは誰しもの太陽の原動力を考える際にも大事な意味がありますね。
この辺の話は講座の中でも伝え続けていることですが、2つの原爆投下という獅子座期に起こった、そして今もなお未解決なこの暗さは、日本人にとってより重みをもって感じられるものなのかもしれません。
私たちは暗さや痛みを未来の理想へと生かしきれていないのではないか。
そんなことを想う8月9日です。
では、nicoPLANET獅子座期号の紹介です。
まず赤ペン12サイン占いから。
たかが12サイン占い、されど12サイン占い。
「今」の天体配置を読みながら、それぞれの太陽サインの1か月の過ごし方を提案するというのは鑑定の現場でも必ず役に立ちます。
大事な意識は大きく2つ。
①獅子座というサインの持つ心理(恐れ、不安、欲求等々)について丁寧に洞察し、心理に働きかけるよう書く
②「今」をとらえ、多くの人たちに普遍的に働くイメージをつくる
です。
そのようなことを意識しながら、私はいつも赤入れをさせてもらっています。
今回、獅子座を担当してくれた双子商会さんから、赤入れされたけどどのように直したらいいか教えてほしい!と言われたので、双子商会さんのテキストをもとに私のほうで少しだけ手直ししてみました。その一文を少しだけ。
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今こそ、他の誰でもない「わたし自身」になっていくときです。まずは自分の小さな範囲から満足させてみるのはどうでしょうか。今日1日を、目の前のこの仕事を120%の力でやり切っていく。獅子座生まれの絵本作家・五味太郎は「空っぽになるまでエネルギーを出し切る」と言っています。そのような気持ちで自分自身を向き合い続けた先に、あなたがほしかった「憧れ」に出会えるかもしれません。
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次は星宙予報です。
今回は冒頭、このようなことを書きました。
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占星術の難しさの一つに、象徴の捉え方の不確定さ、あいまいさというのがある。見る人によって、扱う人によって、象徴の切り口なり、解釈なり、言語化なりが変わる。こういったところに、占いとしての占星術の信用のなさ――だから占いなんかあてにならないのだ――があるのかもしれないが、私にとっては、ここがもっとも魅力だと思っている。
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時期読みは難しいですが、自分なりに象徴の切り口を考えるのは、クリエイティブ名作業としてやりがいもあります。
そんなことをイメージしながら、ぜひこちらを読んでみてください。
そして、最後は今月の言葉です。
こちらにも書きましたが、当初は柄谷行人を取り上げようと思っていたのですが、最新の著書があまりに壮大で、今の私には手に負えず、来年に持ち越しにすることにし、代わりに柄谷行人の親友の中上健次で書くことにしました。
中上健次の小説は一字一句が渾身で、どれもこれもが宝石のようにキラキラと輝いていて、柄谷行人の「坂口安吾と中上健次」という評論文も本当に美しく、ここ1か月、すっかり言葉の世界に酔いしれていたのですが、その渾身の言葉の力が少しでも皆さんに届くといいな、そんな気持ちで書きました。
まさに中上健次の言葉どおり、
せめて私は、他者の中から、すっくと屹立する自分をさがす。だが、死んだ者、生きている者に、声は、届くだろうか? 読んで下さる方に、声は、届くだろうか?
という気分でした。
皆さんもそれぞれの太陽活動をする際、ぜひ中上健次の言葉を思い出しながら、その活動に向き合ってみてください。
きっと、活動そのものがより愛おしく、より大切なものに感じられると思います。
残り半分くらいになりましたが、2023年の暑い暑い獅子座期、少しでも自分の理想に近づけるようなそんな時期になりますように。
【おまけ】
7月~8月の期間、ヤクルト戦が神宮で行われるときに1分間だけ花火が打ち上げられるのですが、それを見るのが私の夏の楽しみの一つ。
5回裏が終わると1分間の花火タイム。だいたい4回裏くらいに慌てて靴を履いて、新国立競技場を目指します。
花火はこんな感じ。
国立競技場のベンチに座ってのんきに鑑賞。
近くにお越しの際は、ぜひこの時間を狙って見に来てね。