心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

人間の仕事

冷たい雨が降っている。

みなさん、お元気にしてますか?

私はと言えば、大阪行きの新幹線で隣のオヤジの加齢臭に悩まされ、あやうく電車酔いでつぶれそうになったりもしたけど、まあ毎日、楽しく仕事をしている。

今回のカイロン講座では、ようやく実践に入り、ハウスのネットワークとその働きなどを見てもらうことができた。

時間が足りない中、少しでも役に立つ知識を届けようと、今回は天体の心理的象徴やマンデンの話も組み込んでみた。

しかし、みなさん優秀ですね!

ハイスピードな講義に完璧についてきてくれてたようで、教え甲斐のある生徒さん達が集まってくれて、本当にうれしいです。

良い質問、面白い視点を披露してくれたり。

私も非常に刺激をもらっています。

次回も実践、実践、また実践です。

あらん限りの情報をホロスコープから引き出せないうちは、ミッドポイントもソーラーアークも役には立ちません。

出生図をしっかり読む。

すべての鍵はここにあります。

そしてもうひとつ重要なことは、カイロン講座でも話したが、どれだけ柔軟にテクニックを扱えるかということだ。

初期の学習の段階では、アスペクトのオーブやハウスシステムなどは、ある程度決まりの中で判断したほうが、恐らく理解も早いかもしれない。

しかし、実践読みができるようになったら約束事や制約に縛られず、読みに「遊び」や「大らかさ」を加えることを心がけてほしいと思う。

それには、コンピューター上に示されたホロスコープの情報にとらわれず、チャートの持ち主の成長度合いをしっかり観察することが大切になってくる。

今回、とてもよい質問をしてくれた生徒さんがいた。

確かに、ティルは「ノーアスペクトホロスコープ全体を引っ張るほどのエネルギーを持っている」と言った。

けれど、目の前のクライアントは、その天体において、それだけのエネルギーを持つだけの体験を積むに至っているのだろうか。

では、本当に金星はノーアスペクト気味なのか。

それともオーブ10度ある冥王星とトラインと読むべきか。

恋愛には冥王星は働いているけれど、仕事上ではノーアスペクトのように機能しているのではないか。

では、ホールサインで考えてみるとどうだろう。

軸の8度手前にある天体は、もしかしたら次のハウスの意識を強く持っているのではないだろうか。

人間も天体も生き物であり、常に「例外」や「揺れ」の状態にある。

そういった諸行無常なものを扱っているからこそ、「人間の仕事」、つまりこころや感性を使って私たちはホロスコープを読み解いていかなければならない。

読み手と読まれる側。

人があってのホロスコープ

実際、そこが占星術の醍醐味だ。

それは、コンサルテーションチャートなどにも言える。

昨日の講座でも話をしたけれど、コンサルテーションの面白さは、どの時を切り取り、そしてどのようにそのチャートとシンクロしたかということにある。

観察者の視点があって、初めてチャートは生き物になる。

そうでなければ、どんなチャートもただのトランジット図でしかない。

だからホラリーなどは、質問の力が重要になってくる。

どのようにチャートと、そしてクライアントとシンクロするか。

クライアントの言葉のどこを拾い、何を理解し、どこにフォーカスするか。

私たちがこころと感性を動かさなければ、紙面に描かれたチャートは、ただの記号と数字の羅列でしかないのだ。

先日も書いたけれど、それをするにはホロスコープの根本的な多重構造を理解しておく必要があるよね。

それには、まず土台をしっかりしておくこと。

ということで、聴く耳と聴くこころを養いつつ、基礎の勉強を頑張りましょう!