心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life

自分自身が納得できる人生を歩むために、ホロスコープの構造を利用する

職業占星術の目標は、天体の象徴の可能性を押し広げること

職業占星術は適性診断ではなく、新しい可能性を開くためのツールであるべきだ。

いつも同じ話しばかりだけど、ここ最近の勉強会で集中的に職業占星術をやってみて、改めて思った。

就活に始まり、転職サイト、ハローワーク等々、今の時代は「自分に合う仕事」を見つけるツールに事欠かない。

リクルートなどが採用しているエニアグラムを使用した詳細な適性診断などは、自分の能力や技能、希望、目標といったものを知ることができる優れたツールであるが、そういったものは、ネットで簡単に利用できる時代である。

心理テストで自分の性格を知り、適性診断で職業の志向性を知り、そのうえで自分の条件に合った仕事を探していく。

安上がり、かつ有用な方法だ。

では、職業占星術の役割とは何だろう。

もしかしたら、占星術にしかわからない、私の隠れた能力があるのだろうか。

星の叡智を借りれば、私の天職がわかるのだろうか。

答えは、NOだと思う。

自分にふさわしい仕事を見るけることは、そう難しいことではない。

占星術の現場でも、多くの人が自分の選択の力で、きちんと適職についていることは確認済みだ。

自分の中にある能力を選び、仕事を選び、会社を選ぶ。

よほど若く、自暴自棄な人でない限り、適職診断や、占いの力を借りずとも、皆、それなりに自分にふさわしいを職業を選んでいる。

なのに、現職に満足できないというのはなぜなのだろうか。

この辺の話は、職業占星術の講座で、詳しくお伝えしているが、簡単に言えば、”満足し続ける能力”というのはどういうものかを考える必要があるということだ。

仕事とは、「自分が何者であるか」を明確にする手形のようなものであり、社会に安定して所属するための手段である。

だから、自分にこのように質問し直してみるといいかもしれない。

「私は何者でありたいのか」。

つまり、占星術における社会的立場=MC、またアイデンティティとしての太陽は、未来に向けた可能性を問うということだ。

「私は何者でありたいのか」

職業占星術の役割は、ホロスコープに配置されている天体のその先に、成長可能な象徴イメージを作り上げることにある。

月ー冥王星が嫉妬深かろうが関係ない。

人との関係作りの能力を、未来に向けてどう作ることができるか。

個人が手を伸ばした少し先に、月ー冥王星の可能性をつなげていけるか。

そこを考えていくことが、職業占星術のあり方である。

それは必ず、クライアントともに成し遂げなければならない。

だから、とても面白いし、とても難しい。

個人の”今”の延長線上に、到達可能だけれど約束はできない線を引くことは、こちらの創造力、イノベーションの力も必要となるからだ。

天体の象徴の可能性を押し広げる、そればっかりをやる勉強会もいいね。

今度、それやりましょう。

あ、10月からカイロンさんでも職業占星術やります。

お楽しみに!